アボカド好き必見!夏の便利食材「冷凍アボカド」の上手な作り方と使い方【調理家電でラク家事ごはん #9】
簡単で栄養たっぷり!真夏の食卓に「冷凍アボカド」
暑い季節は調理の手間をなるべく省きたいもの。でも、栄養はしっかりとりたいですよね。そんなときに役立てたいのが、冷凍庫と人気食材アボカド。アボカドを冷凍保存した「冷凍アボカド」があれば、簡単に栄養たっぷり、しかもおいしい料理ができるのです。
「暑さで食欲が落ちているときも、食事にアボカドを少し加えれば、少量でも栄養価が上がります。そんなアボカドを適度な大きさに切って冷凍しておけば、卵かけごはんやトースト、冷たい麺類などにトッピングして食べることができ、とっても便利。
冷凍アボカドには市販品もありますが、風味や熟度のばらつきが気になることも。手作りなら自分好みの熟度や形状でストックすることができます」
ここに注目!冷凍アボカドの良いところ
ーー冷凍アボカドをストックするメリット、具体的にはどんなところにあるのでしょうか。
緑川鮎香さん(以降、緑川) 食べたいときに食べたい分だけ解凍して使える。これが大きなメリットです。冷凍すると1ヶ月は保存できるので、あわてて使わなくても大丈夫。食べきれずに傷んでしまったということもなくなります。使いやすい大きさにカットして冷凍ストックしておけば、調理のときに包丁やまな板を汚すことがなく、片付けの手間も省けます。食べごろのアボカドが安く売られているときにまとめて買うこともできますね。
ーー冷凍後のアボカドを使うとき、気をつけたほうがいいことはありますか?
緑川 生のアボカドと解凍後の冷凍アボカドを比べると多少食感が変わり、フニャっとしたやわらかな感じになるんです。なので、つぶしてディップにしたり、スムージーなどがベストな使い方。また、スライスしたアボカドをパンにのせて焼いても食感は気にならず、おいしくいただけます。
ーーほかにおすすめの調理法はありますか?
緑川 サクサクのかき揚げにしたり、歯応えのある食材と組み合わせたりすると、上手に食感を補えます。また、ニンニクやチーズ、ハーブなど風味の強い食材と一緒に調理すると、加熱したアボカド特有のクセを緩和できるので、加熱したアボカドが苦手という人にもおすすめです。
緑川さん直伝!冷凍アボカドの保存法
では、さっそく冷凍アボカドの作り方を紹介します。
「スライスカット、ダイスカット、マッシュの3タイプがおすすめです。何種類も作るのが面倒なら、とりあえずスライスカットがあればいろいろな食べ方に応用がききます」
使うもの
・アボカド
・ラップ
・アルミトレー(100均などで購入可)
・ジップつき保存袋
・冷凍小分け保存トレー(大きめの製氷皿など)
作り方
1. それぞれの形に切る(マッシュはつぶす)
スライスカットは7~8mmの厚さ、ダイスカットは1.5~2cm角、マッシュは食感が残る程度につぶします。
「解凍時間を考えると、それぞれこの厚さ、大きさにすると使い勝手が良いと思います。小さく切り分けず、たとえば半分に切ったくらいで冷凍すると、解凍するときに時間がかかってしまうので、冷凍するときに使いやすい大きさにしてください」
2. アルミトレーにラップをしいてアボカドをのせる
アルミトレーにラップをしき、1でカットしたアボカドをその上にのせ、その上にラップをかけて覆います。
「ラップをしかないとトレーにくっついて取りにくくなってしまうのでご注意を。また、アボカドの変色を防ぐため、上にかけるラップはできるだけぴったりと密着させてください」
マッシュしたアボカドは、大き目の製氷皿などを使い、小分けにします。
3. 冷凍庫に入れて3~4時間置く
2を冷凍庫に入れ、3~4時間ほど冷凍してください。
4. 凍ったアボカドを保存袋に移す
アボカドが完全に凍ったらジップつきの保存袋に移し、冷凍庫に戻して作業終了です。
「しっかり凍ったアボカドは簡単にラップからはがれるので、簡単に袋に移せます」
冷凍アボカドをおいしく食べるための「解凍のコツ」
緑川さんによると、冷凍アボカドの解凍法は、「電子レンジ解凍、自然解凍、そのまま使うの3つです」とのこと。それぞれの要点を聞きました。
電子レンジ解凍
「私が一番よくやる解凍法がこれです。加熱しすぎると風味が損なわれてしまうので、半解凍くらいに止めておきましょう。
加熱時間の目安は、50gなら600Wで30~40秒ほど、100gなら600Wで50~60秒ほど。食べ方に応じて、様子を見ながら加熱してください」
自然解凍
「おおよそですが、室温で30分程度おけば、良い具合になります。その際は冷凍アボカドが入った容器にラップをかけておきましょう。自然解凍の場合、変色が早く進むので、料理の味に影響がないなら、レモン汁をかけておくなどしても良いでしょう」
そのまま使う
「汁気の多いものに使ったり揚げたりする場合、解凍せずにそのまま使ったほうが手早く調理できます。たとえばミネストローネのようなスープ、かき揚げ、アヒージョなどですね。
おすすめはかき揚げ。そもそもやわらかいアボカドも、凍っているとほど良い硬さがあるので、具材を合わせるときに型崩れを心配する必要がなく、調理しやすいんです」
スープに!トーストに!冷凍アボカドの活用アイデア
冷凍アボカドができたら、どんな料理に使うとおいしくて便利なのかが気になりますね。ふだん緑川さんが冷凍アボカドを使ってどのような料理を作っているのか聞きました。
「私がよく作るのはスムージーなどのドリンク。野菜や果物を合わせたグリーンスムージーのほか、ヨーグルトとレモン、はちみつを合わせてラッシー風に仕上げたものが好きです。
酸味と甘みを加えると、アボカドはよりおいしくなります。フルーツを合わせるなら、柑橘系やベリー系がおすすめですよ」
「こちらはワカモレ。アボカド料理としてはポピュラーな品ですね。簡単に作れるので、我が家ではよく作ります。ディップのレシピにはマヨネーズなどのオイルを足して調理するものが少なくないですが、こちらはアボカドだけの油分でつくれる点でヘルシーなところも良いですね」
「チーズやハム、コーンやブロッコリーなど、冷蔵庫によくある食材と一緒にパンにのせ、トースト(オープンサンド)を作って食べることも多いです。切る必要のない材料だけを使えば、忙しい朝も手軽で助かりますよ。チーズをのせるだけになりがちなトーストも、アボカドをのせるだけで栄養バランスが良くなります」
どのアイデアも手軽でヘルシーで、なによりとってもおいしそう!冷凍アボカドがあれば、手軽に作れる料理のレパートリーがぐっと広がりますね。
さて次回は……
来週からは、今回ご紹介した冷凍アボカドを使って作る、夏の晩酌にぴったりなおつまみレシピをご紹介!冷凍庫にストックしておいた冷凍アボカドを使うことで、手軽&時短でおいしい酒肴が完成します。
次回のレシピは、緑川さん自慢のアボカドポテトサラダ。
「淡いグリーンが目にも涼やかなひと品です。じゃがいもとアボカドを合わせ、マヨネーズはひかえめに。黒こしょうを効かせることで、大人味に仕上がります。生ハムやバゲットを添えて、よく冷えたお酒のお供にぜひ」
レシピを知るほどに深まるアボカド料理の世界……、お楽しみに!