吉田麻也

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日本代表は5日、オランダ・ユトレヒトに集合した。海外組も招集された日本代表は2019年11月のキルギス戦、ベネズエラ戦が最後の試合だったため、約11カ月ぶりに顔を合わせることになった。また、日本の団体スポーツで代表チームが活動を再開するのは、このサッカーが初めてとなる。

新型コロナウイルスの影響下での活動再開をキャプテンの吉田麻也はどう感じているのか。

「僕も含めてみんなが待ちに待った代表戦だと思います。選手もスタッフも日本サッカー協会も、そして一番にファンの方も待ち望んでいた試合だと思います。僕自身は選出されてうれしいですし、やっと日本代表として活動できるのは心の底からうれしいと思います」

「ですがこういう状況の中、日本の団体スポーツで代表が活動再開するのはサッカーが初めてということで、いろんな意味で注目される期間になると思います。僕たちがいい形で成功を収めて、少しずつスポーツが本来の姿を取り戻せるようにしていけたらいいと思います」

「そういう意味で僕たちの責任は今回非常に重いと思っているので、ピッチ内外で自分たちがやらなければならないことに集中してやっていきたいと思います」

ではヨーロッパでプレーしながら森保一監督のサッカーの特長をどう考えているのか。

吉田は「大きな枠としては全員がハードワークして、他のチームより走って、たくさん選手が絡みながらゴールに向かっていくサッカー」と表現した。「1人の選手に依存するのではなく、11人とベンチも含めて全員で行うトータルフットボール」と続ける。

植田直通は「僕が鹿島にいるとき広島と試合をして感じていたのは、かなり戦術が徹底しているということでした。代表チームに来ても監督のやろうとしているサッカーがハッキリしている部分があります」と言う。

「これを自分たちが徹底できれば相手にとって脅威だと鹿島時代から思っていて、それに携われることがうれしいですし、まだまだ自分のクオリティを上げなければいけない部分もありますが、このサッカーを体現していきたいと思います」

伊東純也はさらに具体的に説明した。

「上手く幅を使ってサッカーをしたいという意図があります。揺さぶって攻撃するというスタイルです。幅をうまく使うのはベルギーリーグで去年優勝したブルージュがうまく幅を使って攻撃しているという印象です」

日本代表がやろうとしているサッカーは、「たくさんの選手が絡み、幅を広く使って攻めるという戦術が徹底された」ということになるのだろう。11カ月ぶりの活動で、その姿がまた見られるかどうか、短い時間での調整が続く。

【取材・文:森雅史/日本蹴球合同会社】