なかなか眠れない!そんなときの熟眠のツボ
体中に点在するツボは361か所と言われます。手や足に多く存在すると言われているツボの中には、なかなか眠れないときによいとされているツボもあることをご存知でしょうか。
今回は、安眠、熟眠のために良いと言われるツボについていくつかご紹介しましょう。
ツボって、そもそも何?
ツボの歴史はなんと約3000年もあると言われています。
しかし、西洋医学のように科学的に解明されているわけではありません。確かに効くようなのに実態が分からないことで、研究者たちを悩ませています。
また、名古屋市立大学医学部が発表した研究結果によると「経穴(ツボ)の構造として、『知覚神経』や、『自律神経の支配を受ける血管、毛細血管、脂腺、汗腺、立毛筋』などがあげられる」としています。要するに経穴(ツボ)とは、ある一つの「穴」ではなく、血管やリンパ管、神経線維などが集まった場所であり、そこを押したり鍼などの刺激が加わることで様々な作用を果たしている、ということです。まだまだツボに関しては研究段階。新しい発表が待たれます。
よく眠るためのツボ
ツボを刺激する際は、正しい場所を適度に刺激することを心がけます。より効くようなイメージから、痛すぎて顔をしかめてしまうほどの力で刺激するのはNGで、痛気持ちいいと感じる程度に刺激するとよいとされています。
体中に存在するツボの中でも、手や足にはより多く存在していると言われています。なかなか眠れないときに刺激すると効果があるとされるツボをいくつか紹介しましょう。
【手にある快眠が期待されるツボ】
・神門(しんもん):手首内側、小指寄りにある小さなくぼみにあります。眠ろうと考えすぎて逆に眠れないといった、精神的な高ぶりを抑えてくれることが期待されます。
・心包区(しんほうく):手のひらの中央にあります。自律神経の乱れを鎮める働きがあるとされています。
・中衝(ちゅうしょう):中指の爪の生え際、人差し指側にあります。血流がよくなり、心が安定することで眠り安くなるとされています。
【足にある快眠のツボ】
・失眠(しつみん):かかとのふくらみの中央にあります。高ぶった精神を落ち着かせてくることが期待されます。
・湧泉(ゆうせん):足の指を曲げたときにできるくぼみ(足裏中央よりやや上)にあります。足裏を三等分して、およそ三分の一にあたる部分。不眠や足の冷えにも効果があるとされています。
快適ツボ押しグッズ
ツボを刺激する場合、手の親指で押したり棒状のもので押したりするのが一般的ですが、最近は色々なツボ押しグッズが売られていますので、是非気に入ったものを見つけてください。
ツボを押すときに呼吸法も意識すると効果的です。押すときに息を吐き、離すときに息を吸います。
眠れないと思ったら、気持ちを落ち着かせてゆっくりツボを押してみてはいかがでしょうか。心地よく夢の中へ入っていくことができるかもしれません。
参考
鍼治療研究序説-経絡・経穴は何か-/国立医療センター麻酔科 山下九三夫
経穴(ツボ)の組織学的構造に関する研究-皮膚の組織学的構造と経穴(ツボ)-/名古屋市立大学医学部
経穴の実在の有無証明のための実験的、形態学的研究/全鍼灸誌 31巻4号(310〜314)
経絡・経穴の解剖学的並びに臨床的検討/全日本鍼灸学会雑誌2006年第56巻1号,27-56
せんねん灸
学校法人 素霊学園 東洋鍼灸専門学校
ツボ道場
「文:けんこうフィットNEWS 」
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