ロバート山本さんのエッセイ連載「パパになりました!」

今回は番外編として、山本さんオリジナルのミニミニかみしばいシリーズ。

第4回は、あの有名な戦国武将にまつわる、意外なエピソードです。

 

■歴史ミニミニかみしばい #4 徳川家康



自分の息子にぜひとも教えてあげたい、歴史上の人物にまつわる逸話。

今回は徳川家康のおはなしです。

 





1 徳川家康は天下人となり、江戸幕府を開いたことで有名です。

家康は天下人になってからも、勉強や運動を続け、常に自分自身を向上させたと言われています。

そして、徳川家康は『三河武士』というとても強くて優秀な家臣達に支えられていました。

 





2 ある日、多くの武将達が、豊臣秀吉のお城に招かれました。秀吉はそこで誰もがうなるような、お宝の数々を見せて集まった武将を驚かせました。

そして「皆のお宝も見せてくれないか?」と言いました。

 





3 他の武将達は用意したお宝を見せ合いました。

しかし、家康の家臣達は、殿が恥をかいてしまうのではないかと心配しました。

なぜならば、家康は質素倹約を続け、贅沢をしないことで有名でした。

そして秀吉の目が、家康の方に向けられ「宝は一体どれか?」と尋ねました。

 





4 すると家康は、「私は田舎者ゆえ、そういった宝は持ち合わせておりませぬ。しかし、命懸けで私を守ってくれる家臣が五百騎ばかりいます。その家臣こそが私の宝です。」と答えました。

家康の言葉に家臣団はもちろん、秀吉も感動しました。

 





5 その後も三河武士団は身を粉にして、家康のために戦いました。

この家臣団の支えもあって家康は天下人となり、260年続く江戸時代の初代将軍となりました。

家臣達からも慕われる家康の人間力は、天下を収めるために、一番必要な能力だったのかもしれません。

おしまい