献立づくりのストレスが解消。「夕飯のみ固定化」のすすめ
食事づくりは、献立立案、買い出し、調理、後片付けと、一連の流れにするとかなり大がかりです。そんな献立づくりを少しでもラクになる仕組みを、家事ノートなどを考案しているブロガーの三條凛花さんに教えてもらいました。
献立決めはとても大変な作業です
ごはんの支度は好きですか? 料理そのものは好きなのに、日頃の食事の支度は憂鬱。そんな話をよく聞きます。
「ごはん支度=料理」ではありません。ごはん支度は、さまざまな作業の複合体です。
買うものを決め、食材を調達し、それぞれに適した場所で管理する。そして献立を決め、食材の下ごしらえをして、はじめて料理にたどり着きます。
献立を固定化させておけば、一気にご飯づくりがラクになります
このように、たくさんの作業が集まった家事を「ごはん支度」と言います。
とくに頭を悩ませるのはやはり「献立決め」でしょう。家庭によって目指す「食事のカタチ」は違いますが、どんな家庭でも「今日はなにを食べるのか?」を決める作業から逃れることはできません。
決め方は人によります。細かく献立を決めておく人、直前に考える人、動きながら無意識に考える人。場合によっては調べたり、比べて迷ったり、レシピを読み込んだりといった作業も追加されます。
このような「考える、調べる、迷う」といった作業。これこそが、ごはん支度を憂鬱にする原因です。
さてご飯をつくろう…その過程を考えるだけで面倒な気持ちに(※写真はイメージです)
そこで私がご提案するのが「献立の固定化」。1週間分の夕飯メインおかずを4セット、つまり28食分のメニューをあらかじめ決めておこう、というものです。
もちろん、いきなり28食分ものメニューを考えるのは大変です。そこで、この記事では、だれでもかんたんに固定献立がつくれるメソッドをご紹介していきます。
固定してしまったら飽きるのでは? と思うかもしれません。でも、約1か月に1度のペースであれば、意外と飽きないものです。
このやり方にする前に、半年ほど日々の夕飯メインおかずを手帳に記録していました。事前になにも考えずにつくっていたものでしたが、記録を見てみると、家族の好みや予定に合わせて、だいたい毎月同じメニューをつくっていることがわかりました。
それに対して、家族から不満が出たことはありません。そんなわけで、あらかじめ固定で決めていく方法にしたというわけです。
●「My固定献立」をつくるのに必要なもの
デジタル管理がお得意でしたら、もちろんデータベース化でもかまいません。私はアナログなやり方をご紹介します。
My固定献立をつくるために用意したいのはふせんです。できれば何色か用意してください。
食事のテイスト(和風/洋風/中華風)または食材(豚肉、鶏肉、魚、ひき肉など)によって色分けできるとより決めやすくなります。
ふせんを使うのは、簡単に移動させられるからです。実際に「My固定献立」を参考にしたごはん支度を始めた後でも変更ができるので、改善点を見つけたときすぐに反映できるのもいい点です。
まず取りかかることが大切なので、なければ1色でもかまいません。
夕食というのは、1日の中でもとくに「イレギュラー」が発生しやすいものです。メインおかずのみ記入するのはそれが理由です。
じつは私の場合、朝食と昼食にも固定献立を用意してあります。そちらでは、たとえば副菜ならサラダなのか野菜のあえものなのか、添えるデザートはヨーグルトなのか果物なのか…といったところまで書いてあります。
でも、夕飯は違います。その日の疲れ具合、急なお出かけや予定などによって、臨機応変に対応する必要があります。だから、メインおかずだけをしっかり決めておいて、あとはその日の自分の状態に合わせて調節できるようにしているのです。
●今すぐ、あなたの夕飯メインおかずを決めてみよう
それでは、「My固定献立」をつくっていきましょう。
まずは、ふせんに思いつく限りの料理を書いてください。思いつかないという方は、とりあえず、ここから選んでみてくださいね。いわゆる「名前のある料理」をまとめました。
【和食系】
牛丼/親子丼/豚丼/カツ丼/天丼/そぼろ丼/肉じゃが/肉豆腐/豚の角煮/唐揚げ/竜田揚げ/カキフライ/アジフライ/豚汁/肉巻き/豚のショウガ焼き/鶏の照り焼き/もつ煮込み/ピーマンの肉詰め/おでん/魚の塩焼き/魚の味噌煮/魚の煮つけ/天ぷら/メンチカツ/コロッケ
【洋食系】
ステーキ/とんかつ/エビフライ/えびグラタン/ハンバーグ/ロールキャベツ/オムライス/ドリア/ラザニア
【中華系】
青椒肉絲/回鍋肉/酢豚/エビチリ/春巻き/麻婆豆腐/麻婆茄子/ギョーザ/八宝菜
【その他】
パエリア/タコライス/ガパオライス/純豆腐/チキン南蛮
【煮込み料理系】
ハヤシライス/ハッシュドビーフ/カレーライス/キーマカレー/グリーンカレー/チキンカレー/ポトフ/クリームシチュー/ビーフシチュー
ここにない、家庭ならではのメインおかずもあるかもしれません。もちろんそれもふせんに書き出して、候補に入れてください。また、料理本のお気に入りレシピを入れてもOK。その場合、料理が載っているレシピ本名やページ数を合わせてメモしておくと便利です。
●「My固定献立」は、地図のようなもの。「参考にする」というスタンスで楽になる
なお、つくったMy固定献立は、スマホに画像を入れておくと出先で確認できて便利です。
My固定献立では、約1か月分の夕飯メインおかずを決めました。でも、けっしてこれらに縛られる必要はありません。
途中でつくりたいレシピができたら、どこかで交換して入れてもかまいません。ぐったり疲れた日は、そもそもつくらずにお総菜やレトルトにしたっていいのです。
どうか、献立に縛られるのではなくて、参考になるヒントであるということを頭に留めておいてくださいね。忠実に守ろうとすると、逆に負担になってしまうので注意が必要です。
My固定献立を決めれば、日常から献立に迷う時間をざっくりと切り取ることができます。たった一品決まっているだけでも、それに合わせる副菜や主食が決めやすくなりますよね。必要な材料をリストアップするときも、実際につくるときも迷いません。ぜひ一度試してみてくださいね。
●教えてくれた人
【三條凛花さん】
ライター、整理収納アドバイザー。夫、長女、長男の4人+2猫暮らし。家事をムリせず楽しく続ける工夫を発信。著書に『もっと動ける私になる! 魔法の家事時間割
』(扶桑社)、『時間が貯まる 魔法の家事ノート
』(扶桑社刊)、『365日のとっておき家事 もっと暮らしやすい家と時短のしくみづくり
』がある。ブログ:「365日のとっておき家事」
献立決めはとても大変な作業です
ごはん支度の憂鬱から逃れるためのコツ。献立を固定化する
ごはんの支度は好きですか? 料理そのものは好きなのに、日頃の食事の支度は憂鬱。そんな話をよく聞きます。
「ごはん支度=料理」ではありません。ごはん支度は、さまざまな作業の複合体です。
買うものを決め、食材を調達し、それぞれに適した場所で管理する。そして献立を決め、食材の下ごしらえをして、はじめて料理にたどり着きます。
献立を固定化させておけば、一気にご飯づくりがラクになります
このように、たくさんの作業が集まった家事を「ごはん支度」と言います。
とくに頭を悩ませるのはやはり「献立決め」でしょう。家庭によって目指す「食事のカタチ」は違いますが、どんな家庭でも「今日はなにを食べるのか?」を決める作業から逃れることはできません。
決め方は人によります。細かく献立を決めておく人、直前に考える人、動きながら無意識に考える人。場合によっては調べたり、比べて迷ったり、レシピを読み込んだりといった作業も追加されます。
このような「考える、調べる、迷う」といった作業。これこそが、ごはん支度を憂鬱にする原因です。
さてご飯をつくろう…その過程を考えるだけで面倒な気持ちに(※写真はイメージです)
そこで私がご提案するのが「献立の固定化」。1週間分の夕飯メインおかずを4セット、つまり28食分のメニューをあらかじめ決めておこう、というものです。
もちろん、いきなり28食分ものメニューを考えるのは大変です。そこで、この記事では、だれでもかんたんに固定献立がつくれるメソッドをご紹介していきます。
固定してしまったら飽きるのでは? と思うかもしれません。でも、約1か月に1度のペースであれば、意外と飽きないものです。
このやり方にする前に、半年ほど日々の夕飯メインおかずを手帳に記録していました。事前になにも考えずにつくっていたものでしたが、記録を見てみると、家族の好みや予定に合わせて、だいたい毎月同じメニューをつくっていることがわかりました。
それに対して、家族から不満が出たことはありません。そんなわけで、あらかじめ固定で決めていく方法にしたというわけです。
●「My固定献立」をつくるのに必要なもの
デジタル管理がお得意でしたら、もちろんデータベース化でもかまいません。私はアナログなやり方をご紹介します。
My固定献立をつくるために用意したいのはふせんです。できれば何色か用意してください。
食事のテイスト(和風/洋風/中華風)または食材(豚肉、鶏肉、魚、ひき肉など)によって色分けできるとより決めやすくなります。
ふせんを使うのは、簡単に移動させられるからです。実際に「My固定献立」を参考にしたごはん支度を始めた後でも変更ができるので、改善点を見つけたときすぐに反映できるのもいい点です。
まず取りかかることが大切なので、なければ1色でもかまいません。
夕食というのは、1日の中でもとくに「イレギュラー」が発生しやすいものです。メインおかずのみ記入するのはそれが理由です。
じつは私の場合、朝食と昼食にも固定献立を用意してあります。そちらでは、たとえば副菜ならサラダなのか野菜のあえものなのか、添えるデザートはヨーグルトなのか果物なのか…といったところまで書いてあります。
でも、夕飯は違います。その日の疲れ具合、急なお出かけや予定などによって、臨機応変に対応する必要があります。だから、メインおかずだけをしっかり決めておいて、あとはその日の自分の状態に合わせて調節できるようにしているのです。
●今すぐ、あなたの夕飯メインおかずを決めてみよう
それでは、「My固定献立」をつくっていきましょう。
まずは、ふせんに思いつく限りの料理を書いてください。思いつかないという方は、とりあえず、ここから選んでみてくださいね。いわゆる「名前のある料理」をまとめました。
【和食系】
牛丼/親子丼/豚丼/カツ丼/天丼/そぼろ丼/肉じゃが/肉豆腐/豚の角煮/唐揚げ/竜田揚げ/カキフライ/アジフライ/豚汁/肉巻き/豚のショウガ焼き/鶏の照り焼き/もつ煮込み/ピーマンの肉詰め/おでん/魚の塩焼き/魚の味噌煮/魚の煮つけ/天ぷら/メンチカツ/コロッケ
【洋食系】
ステーキ/とんかつ/エビフライ/えびグラタン/ハンバーグ/ロールキャベツ/オムライス/ドリア/ラザニア
【中華系】
青椒肉絲/回鍋肉/酢豚/エビチリ/春巻き/麻婆豆腐/麻婆茄子/ギョーザ/八宝菜
【その他】
パエリア/タコライス/ガパオライス/純豆腐/チキン南蛮
【煮込み料理系】
ハヤシライス/ハッシュドビーフ/カレーライス/キーマカレー/グリーンカレー/チキンカレー/ポトフ/クリームシチュー/ビーフシチュー
ここにない、家庭ならではのメインおかずもあるかもしれません。もちろんそれもふせんに書き出して、候補に入れてください。また、料理本のお気に入りレシピを入れてもOK。その場合、料理が載っているレシピ本名やページ数を合わせてメモしておくと便利です。
●「My固定献立」は、地図のようなもの。「参考にする」というスタンスで楽になる
なお、つくったMy固定献立は、スマホに画像を入れておくと出先で確認できて便利です。
My固定献立では、約1か月分の夕飯メインおかずを決めました。でも、けっしてこれらに縛られる必要はありません。
途中でつくりたいレシピができたら、どこかで交換して入れてもかまいません。ぐったり疲れた日は、そもそもつくらずにお総菜やレトルトにしたっていいのです。
どうか、献立に縛られるのではなくて、参考になるヒントであるということを頭に留めておいてくださいね。忠実に守ろうとすると、逆に負担になってしまうので注意が必要です。
My固定献立を決めれば、日常から献立に迷う時間をざっくりと切り取ることができます。たった一品決まっているだけでも、それに合わせる副菜や主食が決めやすくなりますよね。必要な材料をリストアップするときも、実際につくるときも迷いません。ぜひ一度試してみてくださいね。
●教えてくれた人
【三條凛花さん】
ライター、整理収納アドバイザー。夫、長女、長男の4人+2猫暮らし。家事をムリせず楽しく続ける工夫を発信。著書に『もっと動ける私になる! 魔法の家事時間割
』(扶桑社)、『時間が貯まる 魔法の家事ノート
』(扶桑社刊)、『365日のとっておき家事 もっと暮らしやすい家と時短のしくみづくり
』がある。ブログ:「365日のとっておき家事」