（株）楠瀬木工場（TDB企業コード：040510386、資本金1000万円、紋別郡遠軽町岩見通南2-2-24、代表楠瀬博久氏）は、4月10日に釧路地裁北見支部より破産手続き開始決定を受けた。

　破産管財人は浦澤佳弘弁護士（北見市とん田東町617-188、浦澤法律事務所、電話0157-33-4901）。

　当社は、1921年（大正10年）創業、67年（昭和42年）12月に法人改組。100年近い業歴を有する地元では老舗の木材加工業者で、素材丸太生産のほか、建築・家具用部材・集積材を手がけ業容を拡大、ピーク時となる89年11月期には年売上高約57億8600万円を計上していた。

　しかし、その後は輸入木材の流入などにより次第に競争力を失い、大口の不良債権の発生もあって資金繰りが悪化したことから、96年9月に和議開始を申請。その後も営業を継続し、当社が仕入れた輸入木材を関連会社の（株）佐竹木工場（TDB企業コード：040211402、資本金200万円、紋別郡湧別町上芭露468-1、同代表）に供給することで加工業務を行うなど両社一体となっての業務展開を行っていた。

　このような中、新型コロナウイルスの世界的な感染拡大に伴うサプライチェーンの混乱から、椎茸の原木加工のため（株）佐竹木工場向けに、当社が輸入していた欧州産木材の調達が困難な状況に陥り、事業継続を断念、今回の措置となった。

　負債は約1億4000万円。

　なお、（株）佐竹木工場も同日、破産手続き開始決定を受けている。