モテるダンディートーク 「ごめんね」は魔法のことば
「ごめん」に代わることばはない
「相手に対して悪いことをしちゃったな」
と思うとき、あなたは素直に「ごめん」と言えますか?
友だちやパートナー、同僚や家族に対して、言葉に出して「ごめん」「ごめんなさい」「ごめんね」と言うか言わないか…。
相手によって、内容や状況によって違うとは思いますが、男性が女性に対して言えないという場合は、けっこう多いもの。
「悪かった」
「申し訳ない」
「オレが間違っていた」
「イヤな気分にさせちゃった」
「すまない」
「失礼しました」
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それが「ごめん」の代りになっていると思い込んでいる男性も多いようです。
でもそれは…。
甘い!(笑)
確かに、それらもお詫びの言葉ではあるのですが、イヤな思いをさせてしまった女性に、極力「スッキリ」してもらうには、他のどんな言葉よりも「ごめん」「ごめんなさい」が効きます。
男性が「ごめん」と言えない理由
では、なぜ男性は、「ごめん」と言えない人が多いのでしょうか。
考えられる理由としては、
〇自分の非を認めると、自分の立場が低くなるような気がする。
〇はっきり謝ってしまうと、罪が確定し、罰を与えられる気がする。
〇ごめんと言うと、相手との関係に隔たりができるような気がしてしまう。
〇相手に対して借りができてしまう気がする。
〇負けを認めるようで悔しい。
などです。
ですが、すべて勘違いです。
「ごめん」と言ったところで、立場は低くなりません。
罰も与えられません。罰を与えるような女性なら、「ごめん」と言おうが言うまいが最初に罰を与えているでしょう。
相手との間に隔たりもできなければ、借りができるわけでもなく、負けているわけでもありません。
それどころか、女性は、ちゃんと謝れる素直さをいとおしく感じ、自分への敬意と好意を感じ、怒りは静かに消えていきます。
「ごめん」ということばの魔法
「ごめん」ということばだけが、 あやまちを限りなくゼロに近づけてくれる力強いエネルギーを持っているからです。
本当に魔法のことばです。
「ごめん」とことばにすると、自分を苦しめていた自責の念がまず溶けていきます。
「ごめん」は、相手より先に自分自身に伝えていることばです。
「自責の念」を氷だとすると、「ごめん」は、お湯。
氷(自分を責める気持ち)にお湯(「ごめん」という言葉)をかけて、なだらかな流れができれば、その優しい流れはすぐに相手に共鳴します。
自分が楽になるから、相手も楽になるわけです。
「ごめん」ひとつで、自分が楽になり、相手も楽になり、だからそりいい関係が築けるわけです。
電車に乗っているとき、急ブレーキがかけられ、前に居た人がドンとぶつかってきたとします。
その瞬間、ぶつかった人が申し訳なさそうに頭を下げて「ごめんなさいっ!」と言ったら「まっ、いいかな」と感じるのではないでしょうか。
ところが、何も言わずに知らんぷりをされたら、「ヒドイ!痛い!」と感じるかでしょう。たいして痛くなくても。
痛くなくても、痛いと感じてしまうのです。
ことばが痛みや、怒りを軽減してくれることは、誰もが経験していること。
中でも「ごめん」「ごめんなさい」「ごめんね」は、飛び切りの威力があります。
だからと言って、連発するのはどうかと思いますが、本当に悪いと思ったときは、「ごめん」とぜひ声に出してみて下さいね。
何度「悪かった」と言っても、許してくれなかった女性が、静かに変容しますから。きっと。
[文:桑名涼子オフィシャルサイト|司会者|トーク診断士|タレント]
※健康、ダイエット、運動等の方法、メソッドに関しては、あくまでも取材対象者の個人的な意見、ノウハウで、必ず効果がある事を保証するものではありません。
桑名涼子(くわな・りょうこ)
司会者/トーク診断師/心理カウンセラー/エッセイスト/タレント
キャスター、パーソナリティー、コメンテーター、エッセイストとして「言葉」を軸に活動すると共に、トーク診断士として、人のしゃべりのタイプを8つに分けたコミュニケーション・ツール「相性を育てるしゃべリング8」を考案し、メディアや、企業の人事、人間関係、恋愛などのコンサルに活用。
また、全国各地で、「コミュケ―ション」と「言葉・会話・プレゼン力」等をテーマに、「笑って、動いて、感じる講演」を実施。受講者は1万人を超える。
「エキサイティングで安心できる司会者」をモットーにイベントや式典、トークショーなどで、司会者として活躍する。