トヨタ・カローラ(画像: トヨタ自動車の発表資料より)

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 トヨタは、11月7日に行った2019年度第2四半期累計(2019年4〜9月)の連結決算発表で、増収増益を達成した。売上高は過去最高を更新、営業利益は前年同期比11.3%の増加、売上高営業利益率は9.2%に達している。世界販売においても、2019年度第2四半期累計台数(連結販売台数)は、同4.9%増加の463万9000台だった。

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 北米、欧州、中国など世界中で販売台数を増やし、日本でも増加した。売れている車種は地域により特徴があるが、中型SUVの「RAV4」や中型セダン「レクサスES」だけでなく、あの「カローラ」がまた世界中で売れているようだ。

 トヨタ・カローラは、世界における年間販売台数1位を記録し続ける不滅の車種である。そして日本でも、9月17日にフルモデルチェンジで登場した、新型「カローラ」「カローラ ツーリング」は、1カ月で1万9000台を受注し、先行していた「カローラスポーツ」と合わせると約2万2000台の受注となっている。結果、10月の乗用車系車名別販売台数ランキング(日本自動車販売協会連合会発表)では、カローラが2008年11月以来、約11年ぶりにトップに返り咲いたのだ。

10月の車名別新車乗用車販売台数ランキング(前年同月比)1位:トヨタ・カローラ 1万1190台(129.5%)2位:トヨタ・シエンタ 9302台(105.5%)3位:トヨタ・ルーミー 6962台(108.1%)4位:トヨタ・プリウス 6898台(78.5%)5位:トヨタ・タンク 5420台(96.2%)6位:日産・ノート 5263台(54.0%)7位:トヨタ・アルファード 5130台(88.2%)8位:トヨタ・アクア 4967台(47.7%)9位:トヨタ・ヴォクシー 4394台(56.1%)10位:トヨタ・ヴィッツ 4383台(73.8%)

 トヨタ・カローラは前年同月比29.5%増で、圧倒的に販売数を伸ばしている。世界累計販売台数において、1997年にフォルクスワーゲン・ビートルを抜いてギネス記録を樹立した、文字通りの『大衆車』所以であろう。

 また、1966年に初代モデルが発売されてから半世紀以上の歴史を持つクルマということもあって、年配から若者まであらゆる年齢層に支持されていることが窺える。事実、ある営業担当者によると、買い求めている年齢層は30代半ばから80代までの幅広い層であるとのことだ。ボディタイプ別には、ツーリングが50%、スポーツ30%、セダン20%ほどの受注構成になっている。

 しかし気になるのは、日産・ノートの販売台数の大幅減少。そして、アクアやヴィッツなどのトヨタ小型車もそれぞれ減少しており、カローラにシフトしているようにみえる。また、ヴォクシーの減少も多く、今後のミニバン人気の行方も気になるところだ。

 それに、そろそろリーフなどのEVの販売数が伸びなければいけないところだが、カローラでもハイブリッドの受注割合が60〜70%ということで、当分はハイブリッド車の販売数が伸びていきそうだ。