平成生まれ記者が「メガドライブ ミニ」を体験してみた
セガが9月19日に発売する「メガドライブ ミニ」を、東京おもちゃショー2019の体験ブースで試遊してみました。

さて、あらかじめお断りしておきますが、筆者はメガドライブ発売当時に実機をプレイした経験はありません。筆者は平成2年(1990年)生まれ。このゲーム機のオリジナル「メガドライブ」は筆者より2年先輩の1988年(昭和63年)発売です。

メガドライブ ミニのプロジェクトは、一昨年となる2018年に、発売30周年を記念して発表されました。その後実質的に一からの作り直しとなり、新元号となる令和元年に発売されることになります。当時のメガドライブの実機を55%縮小したという本体に、42作品のゲームタイトルを収録する構成となりました。

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コントローラーは当時はオプションだった、格闘ゲーム向けの「ファイティングパッド6B」を再現。実機と比較した訳ではありませんが、重厚な見た目と比べて、持った時の印象は軽く感じます。右上の「MODEボタン」は、実機ではXYZボタンの有効・無効を切り替えるためのもの(誤操作防止などのため)でしたが、メガドライブ ミニではタイトル選択・メニューボタンとなっています。



実際の操作は、ほかの「○○ミニ」と同じように、起動するとタイトル選択画面が表示。タイトルを選んでプレイするという形です。一覧画面はパッケージ表面をアートワークのように一覧するモードのほか、パッケージの"背"となる、タイトルだけを並べて表示するモードも存在します。カセットの箱を本棚に並べているイメージで、親しみを持てます(筆者の家にあったのはスーファミカセットの箱でしたが)。



当時のゲーム体験がないため、42本の収録タイトルが順次発表されたときもあまりピンと来ていませんでしたが、「大魔界村」「ゴールデンアックス」「ソニック・ザ・ヘッジホッグ2」など、世代ではない筆者も聞いたことがあるタイトルが勢揃い。当時の主力タイトルをほぼ網羅しているのでしょうか。

また「ミニ」で追加された要素としては、1タイトルあたり4件までのオートセーブや、オートレジュームなどがあります。




実機で遊んでいないため、プレイした感覚を比較することはできませんが、当時未発売(ミニでの新作となります)の「ダライアス」も含めて、筆者が試したタイトルはいずれもスムーズに動作しました。

現代のゲームにありがちなチュートリアルなども少なく、とりあえずコントローラーを動かしていれば操作に慣れることができるのは、この世代の2Dゲームのいいところですね。

当時のライバルだったPCエンジンやファミコンに対抗すべく「時代が求めた16ビット」という触れ込みで登場したメガドライブ。ファミコン世代のゲームと比べればビジュアルも豪華で、複雑な操作にも対応。ファミコンがヒットし、当時のゲーマーが遊び慣れていたという時代背景もあってか、難易度も高め。遊びとしては、現代でも十分通用する完成度です。

ただしここで気になったのが、紙の説明書は付属しない点。初めてプレイするタイトルでは、不案内に感じるかもしれません。それぞれのゲームの操作方法などは、発売後にWebサイトでマニュアルが公開されるとのことです。


▲サプライズ発表された「ダライアス」は当時メガドライブ向けでは販売されなかった、人気アーケードシューティングの移植版


▲初プレイながら簡単な操作で進められた「ゴールデンアックス」。2人プレイで遊ぶと盛り上がりそう


▲「大魔界村」。トリッキーな敵キャラの動きを回避しつつ進めるのが楽しい

また、装飾用のオプションアクセサリーとして、「メガドラタワーミニ」も発売されます。メガドライブ ミニに装着すると、外付けCD-ROMドライブの「メガCD」、上部のカートリッジ挿入口に32ビットCPU搭載の「スーパー32X」などを増設した姿を再現可能です。ただしこれらはあくまで飾りなので、機能が追加されるわけではありません。

なお、今回のメガドライブ ミニのタイトルラインナップには「スーパー32X」タイトルは含まれていません。タイトル追加の機能が機能があればなお魅力的なものになるようにも思えますが、当時の雄姿を再現できるだけでも十分な面白さがあります(この時代のゲーム機に追加して魔改造できる拡張デバイス、筆者は大好きです)。



ところで筆者は、メガドライブ ミニの実機をプレイした経験はありませんが、第2弾の発表を見た後すぐに予約しました。とうのも、収録タイトルに「ダイナブラザーズ2」という戦略シミュレーションゲームが含まれていたからです。

「ダイナブラザーズ2」に筆者が初めて触れたのは任天堂Wiiの「バーチャルコンソール」で販売されていたときですが、コミカルなストーリーながら、残酷でもある食物連鎖を戦略性のあるゲームに落とし込んだ魅力的な作品だと感じ、今でも時々遊びたくなってはWiiを起動しています。



考えてみると、昔ハマったゲーム1作品ぶんの価格で、名作ばかり42作品入ったゲーム機が手にはいるというのは魅力的です。筆者が本当に遊びたいのは1作品ですが、当時のハードを中古ゲームショップで漁らずに名作タイトルを手に入れ、気軽に遊ぶことができるというのは、ゲーム1本分の価格を払うには十分すぎる価値があるように思います。

特に筆者のような現役世代ではないユーザーにとっては、当時体験した作品がほとんど存在しないからこそ、"古くて新しいゲーム体験"ができそうです。



なお、東京おもちゃショー2019の一般公開日に当たる6月15日〜16日には、セガブースにて「メガドライブ ミニ」体験プレイが可能です。ただし午後からの回は抽選制となっており、応募受付は終了済です。午前中は先着順で試遊できますが、定員数を満たすと受付終了となるため、早めの来場をおすすめします。

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