リバプールFWサラー【写真:Getty Images】

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リバプールはCL8強でポルトに2-0先勝も…サラーのワンプレーが波紋呼ぶ

 リバプールは現地時間9日、UEFAチャンピオンズリーグ(CL)準々決勝第1戦でポルトと対戦し、2-0で勝利を収めた。

 ホームで手堅く先勝したリバプールだが、エジプト代表FWモハメド・サラーのあわや一発退場という危険なプレーが、「ゾッとするタックル」「退場処分となるべきだった」など波紋を呼んでいる。

 昨季CL決勝で涙を呑み、今季もベスト8まで勝ち進んできたリバプールは、ポルトを相手にプレミアリーグ暫定首位の実力を見せつける。前半5分、FWサディオ・マネが左サイドからグラウンダーのクロスを供給すると、ペナルティーエリア内で受けたFWロベルト・フィルミーノが後方にパス。MFナビ・ケイタがワントラップ後に右足を振り抜くと、相手選手の足に当たり、ディフレクションしたシュートがゴール右に突き刺さった。

 さらに同26分、MFジョーダン・ヘンダーソンのスルーパスに抜け出したDFトレント・アレクサンダー=アーノルドが右サイドからグラウンダーのクロスを入れると、フィルミーノが合わせて瞬く間に2点のリードを奪った。

 その後は追加点こそ奪えなかったが、主導権を握りながら要所を締める盤石な試合運びを見せ、アウェーゴールを与えずに2-0で90分間を締め括った。2年連続のベスト4進出に向けて幸先良く先勝したリバプールだが、試合終盤に起きたサラーの危険なプレーが波紋を呼んでいる。

 2-0で迎えた後半38分、敵陣ペナルティーエリア手前でロングフィードを受けたサラーがボールをコントロールするも、相手選手が足を伸ばしたことでルーズボールに。サラーが取り戻そうと左足を伸ばすと、クリアを試みた相手MFダニーロ・ペレイラのすねを踏みつける格好となった。主審はファウルを取るも、VAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)は適応せずにカードのお咎めはなかった。

英メディアも騒然 「サラーはショックなチャレンジで物議の渦中」

 このワンシーンに英メディアも注目。英紙「デイリー・メール」が「サラーはゾッとするタックルを犯すもレッドカードを回避する運に恵まれた」と報じると、英紙「デイリー・ミラー」は「サラーはホラーなタックルで退場処分となるべきだった」と指摘し、プレミアリーグの元レフェリーであるフィル・ダウド氏が「3、4回映像を確認したが、私の見解では相手の安全性を危険に晒したものであり、レッドカードの処分を下すべきだった」と指摘するコメントを紹介している。

 また、英メディア「GIVE ME SPORT」は「サラーのチャレンジは遅れたものであり、足を高く上げたもので、明確な処罰に該当するものだったが、信じられないことにカードから逃れることになった」と説明し、英メディア「スポーツ・バイブル」も「サラーはショックなチャレンジで物議の渦中にある」と綴っている。

 5日に行われたプレミアリーグ第33節サウサンプトン戦(3-1)で久しぶりのゴールを決め、スランプを脱する兆しを見せていたサラーだったが、ポルト戦では“踏みつけ”という不本意な形で注目を集めることになってしまった。(Football ZONE web編集部)