人員転換で大なたの富士通、SE出身の新社長が背負う“成長納期”
28日に都内で開いた会見で、時田次期社長は「私の持つ経験のすべてを持って、成長戦略を推し進める。それが私に求められる役割であり、この大役に全力で臨みたい」と抱負を語った。現体制の田中社長は営業出身、山本会長はパソコンなどハードウエア出身であり、SE出身のトップは黒川博昭氏以来11年ぶり。
【略歴】
時田隆仁(ときた・たかひと)氏 88年(昭63)東工大工卒、同年富士通入社。15年執行役員、19年執行役員常務。東京都出身。
時田氏の素顔とは?
銀行や生命保険など金融分野を中心にSEとして大規模なシステム構築を数多くこなし、豪腕なプロジェクトマネジメントスタイルを磨いた。2017年からは世界8カ国でサービスデスクやオフショア開発を統括するグローバルデリバリーグループの指揮を執り、直近はロンドン駐在として、グローバル目線で社内外を見つめていた。
信条は変革への挑戦。趣味はゴルフ。「学生時から遊びとしてゴルフを始めたが、腕前はたいしたことない」と謙遜するが、「ロンドンでもコースを周り、より好きになった」と笑顔を見せる。妻と長男の3人家族。
(文・斉藤実)
日刊工業新聞2019年3月29日
人員シフト加速
富士通は19日、2019年3月期に希望退職者の再就職支援などで461億円を営業費用に計上すると発表した。国内5000人規模の人員シフトに伴う構造改革に取り組んでおり、対象は間接・支援部門に所属する45歳以上の正規従業員と、定年後再雇用の従業員。1月末時点で2850人が希望退職に応募した。
19年3月期は構造改革費用として、すでに欧州拠点の再編に436億円を投じており、今回の国内分を合わせると、合計897億円となる。
また19年3月期は年金制度の変更に伴う一時利益900億円が手持ち資金として持っていたが、想定通りに国内外の構造改革でほぼ全額を充当する形となる。構造改革費用が一時利益などで実質的に相殺され、19年3月期の業績予想は据え置きとした。
