スマホゲームが超快適に? 「ROG Phone」外付けコントローラーと2画面化アダプターを試す
ASUSから発売されたゲーミングスマホ「ROG Phone ZS600KL」。スマホゲームのプレイに特化したこの端末は、専用アクセサリーも豊富に用意されています。「Gamevice for ROG Phone」「ASUS WiGig Display Dock」「ASUS Professional Dock」「Mobile Desktop Dock」「TwinView Dock」と5種類もあり、スマホの画面をPCに表示してキーマッピングが使えるようになったり、2つのディスプレイが使えるようになったりになったりと、さまざまな機能を追加できます。

ゲーミング生活に彩りをプラスすること間違いナシのラインナップだと思いますが、実際の使い勝手はどのような感じでしょうか。今回は、その中からコントローラー系アクセサリーの2種類「Gamevice for ROG Phone」「TwinView Dock」を検証しました。

Gamevice for ROG Phone


Gamevice for ROG Phoneは、装着して「ニンテ○ドースイッチ」のようにアナログスティックと各種ボタンを追加できるアクセサリー。



前回のレビューで紹介した「AirTriggers」と同じように、使用する前にキー配置の設定が必要です。設定はゲーム向け機能「Game Genie」のキーマッピング設定から行いますが、この設定方法がわかりづらい!

コントローラーの任意のボタンを押して、画面内の配置を決定。そして画面上の適当な場所をタップするとそのボタンの設定完了です。後はまた任意のボタンを押して......と同じことの繰り返しですが、当初「1個ボタンを置いたら画面内をタップする」というステップに気付かず、お恥ずかしい話ですが「あれ? こんなにボタンがあるのに左右1ボタンずつしか設定できないのかしら?」と四苦八苦しました......。

なおAirTriggers同様、縦画面のゲームには使えません。



ちなみにプリインアプリの「Free Fire」はデフォルトのボタン配置が完璧で、装着してキーマッピングをオンにするだけで快適にプレイできました。



感激して「うはははは! 走りながら敵殴るのすげー楽! ヤバい、楽しい!!」と殴りながら走り回っていると、あっさり敵に撃たれて死亡...。



エイム(照準合わせ)のやりやすさは、元々FPSのプレイヤースキルがない筆者の感想なので、あてにならないと思いますが、少なくともタッチパネルより操作しやすいというレベル。ボタンはいっぱいあるので、ありとあらゆる操作に対応できるのが嬉しいですね。その配置を自分でしっかり覚えられるかどうかは別として。



個人的に、筆者はスーファミ時代から"N天堂配置"が染み込んでしまっているので、ABボタンとXYボタンの位置を、AとB(もしくはXとY)を押し間違えることがゲーム中もよくありました。自分で設定して、しかもABXY意識しないようにしているはずなのに間違えます......。(XboxやSteamのコントローラーもこのパッドと同じABXY配置なので、SteamのFPSに慣れている方なら問題無いかも)

このパッドは近年スマホゲームでも増えつつある3Dアクションや3Dシューティング"専用"と言っても過言ではないでしょう。その手のゲームをがっつりプレイする人は必需品だと思います。

余談ですが、パッドを装着してもカメラを塞ぐことはないので、そのまま写真を撮ることもできます。

TwinView Dock


重厚感のあるTwinView Dockは、装着するとROG Phoneが2画面のクラムシェル型端末になるアクセサリーです。

鈍器のように重く、長い時間持っていると手が少し疲れます。ゲームより筋トレに役立ちそうです。ゲームをしながら筋トレもできて一石二鳥......な気がします。


しかし、筋トレ以上にこのツインビューは非常に役に立ちます。アプリが上下で連動していないので(一部例外のゲームもあり。詳しくは後述)、上と下で全く違う操作ができます。オーソドックスな例としては、ゲームをプレイしながら、攻略Wikiや攻略動画などを閲覧できます。



もちろんゲームも2つ同時にできます。プレイ中にガッツリ操作する必要がないライトなゲームなら、他のゲームをプレイしている間も進めることもできます。

これは多少ニッチな例え話ですが、例えばセガの『チェインクロニクル3』なら、片方の画面で魔神襲来イベントの序盤を進めたり、踏破型イベントの繰り返し型クエストを周回したりしながら、もう片方の画面で別のゲームをプレイする......という使い方などいかがでしょうか。



最大まで開くと自重でひっくり返ってしまうので、片手で押さえながら撮影しています。

2つ同時にゲームができるのは嬉しいことですが、この状態でスクリーンショットや「AirTriggers」はどうなるのかといいますと......。



スクリーンショットは上の画面のみ保存されます。音量キーは上部分のカメラ近くにあります。

それとは逆に、AirTriggersは下画面のゲームのみ適用されます。LRボタンが付いているので、AirTriggersより"押している"感触が味わえて、ゲームのワクワク感も少しアップしますよ。



ただし、2画面同時に違うゲームをプレイをすると、サウンドも2ゲーム同時に鳴るので、非常にうるさいです。それはもう思わず笑ってしまうほどうるさい(笑) なので、2画面で別々のゲームをする時は、端末のボリュームを極力下げたり、サウンドをオフにしたりしながらゲームをプレイすることをおすすめします。

なお、このアクセサリーはSDカードスロットを搭載し、SDカードにデータを保存しておくことが可能です。ROG Phone本体はにmicroSDスロットが無いので、スクリーンショットや動画をいっぱい撮ってストレージ容量が圧迫されてきたら、こちらのSDカードに古いファイルを移す、といった使い方をすると便利でしょう。



少し前の話に戻りますが、2画面使う"例外"ゲームもあります。それはプリインアプリの「アスファルト9」です。今回いろいろ遊んでみた中では唯一、2画面の両方を使ったプレイに対応していました。

最初は片方で別のゲームをしていたので、「アスファルト9をプレイしていたらアスファルト9の広告が表示されたのか!?」と少し驚きましたが、しばらくしてから"2画面ゲーム"であることに気が付きました。

プレイ画面の他に、自分が今どこを走っているのかが一目でわかるマップ画面も大きく表示されます。




ゲームロフトさん、このアクセサリーのために2画面モードを開発したのでしょうか...? それとも「M Z-01K」のような2画面端末なら2画面モードになるのかしら? 2画面端末をお持ちの方で気になった人はぜひ試してみてください。

最後に、このアクセサリーを使って気付いたプチ注意点を。2画面を動かしている時に本体を再起動すると、下の画面が真っ暗になりウンともスンとも動かなくなるので、その時は一旦外してまた着け直してください。面倒だとは思いますが......。