報道陣の質問に応じたスコット・ボラス氏【写真:佐藤直子】

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菊池は近日中に渡米、ボラス氏「ほぼ全球団が興味を示している」

 ポスティングシステムを利用してメジャー移籍を目指す西武の菊池雄星投手。その代理人を務めるスコット・ボラス氏が12日(日本時間13日)、米ネバダ州ラスベガスで開催中のウインターミーティングで報道陣の質問に応じ、今月下旬にも菊池がメジャー球団と直接話し合いに臨む計画を明かした。

 ボラス氏によると、菊池獲得に興味を示しているチームは「再建中のチーム、プレーオフ進出を狙うチーム、その間に位置するチーム、すべてのレベルのチーム」だという。「具体的な数は言えない」としたが、「ほぼ全球団が興味を示している」と満足そうに笑顔を浮かべた。

 現在、FA市場にはダラス・カイケル、JA・ハップら左腕が多いが、「彼が唯一の27歳左腕。契約したチームはドラフト指名権を失うことはなく、譲渡金を支払えばいいだけ。チームにとって魅力的だ」と菊池獲得の利点を説いた。また、日本の高卒投手としては比較的投球回数が少ないことにも触れ、「チームは彼の肩肘は消耗していないと考えている」と話した。

 獲得に興味を示すチームと話す中で、各チームが熱心に菊池をスカウトしてきたことを実感。「彼がチームに与えるであろうインパクトに満足してもらっている」と大きく頷く。菊池が子供の頃から抱いてきたメジャーリーガーになるという夢を実現させるため、菊池にとって最善の契約をまとめる意欲だ。

 菊池は近日中に渡米し、年末年始をアメリカで過ごす予定だという。まずはボラス氏が拠点とするロサンゼルス近郊に滞在し、その間に「希望するチームには、今月下旬にLAでキクチと直接会ってもらう予定だ」と明言。直接面談を経て、最終的に移籍先を決める流れとなりそうだ。

 交渉期限は米国東部時間1月2日午後5時(同1月3日午前7時)だが、ボラス氏は「1月2日より前に契約できると自信がある」と力強く言い切った。

 各チームが直接面談でどんなアピールをするのか。菊池争奪戦は各チームのプレゼンテーション能力が大きなカギを握ることになりそうだ。(佐藤直子 / Naoko Sato)