カメラで選ぶ!最新スマホレビュー:AQUOS R2版
iPhonegrapherの三井公一(sasurau)さんによる、カメラ機能が売りの話題のスマホレビュー第5弾は「AQUOS R2」です。「iPhone Xのレビュー」を基準に、共通のチェックポイントで評価してもらいました。

(他のスマホ機種のカメラレビューはこちら)

まずは、様々な材質や色合いのアイテムを並べた作例から。色や素材の幅が広く、カメラの性能を1カットで判定します。

「モデルとともにテーブル上に並べられた、布、金属、木でできたものの写りをチェック。超ワイドレンズがウリの端末なので、周囲の余計なものまで写り込んでしまっているほどです。ただ写りはかなりソフトでシャープさにはやや欠ける印象(SHARPなのに!)。ただ被写体によってはカリカリ感がないこの描写がマッチすることもあるでしょう。発色はソフトで優しくクリーンなトーンになっています。」



続いては、風景を評価。風景は、旅行や外出の際など撮る機会も多い被写体です。

「超ワイドレンズなので、カメラ任せで撮ると露出アンダーな絵になるかと心配しましたがそれは杞憂でした。これだけ空を入れ込んでも適正な露出が得られたのがスゴい。グリーン部分はやや溶けがちな描写で精細感には欠けますが、全体表示で確認すると不自然さは感じないですね。線が太いものの建物の写りも良好で好印象です。」



さらによく撮る被写体といえば、食べ物。SNSにアップしたときの見栄えなどカメラに依存する部分も多いです。

「料理のカットもやや眠いながら、素材感とシズル感ともによく写っています。AIをうまく活用している印象で、ホワイトバランスはやや強めに補正がかかる感じですがが悪くない。人によってはもう少し環境の雰囲気が残った方が好みかもしれないですが、ここは好みの分かれるところですね。」



スマホでの撮影で大事なのはやはり人物の撮影。肌の描写や髪の毛などの細かい部分の描写をチェックします。

「全体的にバランスが取れた描写になっています。シャープすぎない写りはモデルを優しく表現し、スキントーンもリアリティがあっていい感じ。服の素材感は他の端末と比較すると甘い印象を受けますが、超ワイドレンズの画角を優先したと思えば納得がいきます。」



ロウソクや間接照明など暗めの照明であることが多いレストランの店内。そんな暗い場所での描写は、センサーが小さいスマホカメラは苦手とするところです。

「暗所はかなり厳しい結果となりました。ISO感度は1600ながらノイズ感も盛大で、手前に置いてある肉の皿は完全に溶けてしまっています。モデルの写りもソフトというか精細感に欠けてしまってますので、暗所での使用は注意が必要だと思います。」



「AQUOS R2」の機能としては、「AIライブシャッター」をピックアップしました。動画からの切り出しではないところがポイントです。

「AQUOS R2は静止画用と動画用のデュアルカメラを搭載しています。AIを活用して動画を撮りながら自動的に静止画を記録してくれるのですがこれがなかなか面白い。モデル撮影やイベントなどで重宝しそうな機能でですね。」



「ややマイルドで優しい写りのカメラですが、超ワイドなレンズの画角はとてもユニーク、使いどころによっては独特の表現が楽しめそうです。人と違った写真を撮りたい人にはオススメできる端末ですね。」

暗所での写りやソフトな描写の好みで判断は分かれるところですが、iPhone Xにも迫る基本性能となりました。特に「AIライブシャッター」は、動画を撮りながら静止画を撮りたいシチュエーションはあるものの、2台持ちでも操作が大変で、さりとてムービーからの切り出しだと写真としては質が落ちるので悩みどころでした。苦手なシチュエーションは、デジカメでと割り切れれば、かなり使えるスマホかもしれません。

Zenfon5、Galaxy S9+、Xperia XZ2と続いて第5弾はAQUOS R2でした。次回はどのメーカーの、どの機種になるでしょうか?果たしてその評価は?次回もお楽しみに!

その他三井さんによるAQUOS R2での作例は以下のギャラリーからご覧ください。

撮影 :三井公一

モデル:来栖梨紗