「ソルティーロスペシャルクリニック」に出演した熊谷紗希【写真:山田智子】

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なでしこジャパン主将が「ソルティーロ」サッカー教室に参加

 サッカーの女子日本代表、なでしこジャパン主将・熊谷紗希(リヨン)が7日、千葉市の「ZOZO PARK HONDA FOOTBALL AREA」で開催された「ソルティーロスペシャルクリニック」に出演した。

 ワールドカップ(W杯)ロシア大会に出場した日本代表MF本田圭佑がプロデュースするサッカースクール「ソルティーロ ファミリア サッカースクール」が主催するこのクリニックは、今回で7回目。ソルティーロの「なでしこ選手の育成への貢献」という思いと、ソルティーロなでしこアドバイザーである熊谷の「自身の経験を未来のなでしこ選手に伝えたい」という思いが重なり、毎年、熊谷のオフの時期に開催されている。

 毎回人気のこのクリニックには、ソルティーロのなでしこ選手と公募により集まった約40人の小・中学生が参加。今回はディフェンスをテーマに、なでしこジャパン不動のセンターバックである熊谷が実演を交えて指導すると、選手は目を輝かせてプレーに見入っていた。

 低学年クラスでは、鬼ごっこなどを交えながら、小さな子どもにも分かりやすく「前でディフェンスすること」の大切を伝えた。熊谷も加わって行われたゲームで、熊谷に果敢に挑んでいた鹿野吹(かの・ふき)さん(小2)は、「楽しかった。熊谷選手はとても強くて何度もボールを取られてしまった。今日教えてもらった、前で取るディフェンスをこれからも頑張って、将来はサッカー選手になりたい」と笑顔。

毎日の練習の大切さを強調「でも一番大切なのはサッカーを楽しむこと」

「チャレンジ&カバー」の練習を行った高学年クラスでは、2対2や3対2など練習を通じて、「声」の重要性を指導。最初は全く声が出せなかった選手たちも、「右切れ」「もう少し寄せろ」「ナイス!」とコート中に響く熊谷の大きな声に引っ張られて、少しずつ声を出すことができるように。

 最後に行われたゲームは、練習の成果が発揮され、激しいディフェンスと大きな声が飛び交う白熱した展開となった。伊志嶺真佳(まなか)さん(小6)は「大きな声を出すことはまだまだ難しい。これからは自信を持って、大きな声を出してプレーしたい」と世界の舞台で戦う熊谷から大きな刺激を受けていた。

 最後は質問コーナー。「どうしたら90分走ることができますか」という質問に対し、「普段から走る練習を誰にも負けないくらいたくさんすることで、90分走り切るができるようになります」と毎日の練習の大切さを強調。「でも一番大切なのはサッカーを楽しむこと。また成長した姿で会えるよう、私も頑張ります」と未来のなでしこにエールを送り、イベントを締めくくった。(山田 智子 / Tomoko Yamada)

山田 智子
愛知県名古屋市生まれ。公益財団法人日本サッカー協会に勤務し、2011 FIFA女子ワールドカップにも帯同。その後、フリーランスのスポーツライターに転身し、東海地方を中心に、サッカー、バスケットボール、フィギュアスケートなどを題材にしたインタビュー記事の執筆を行う。