カヌー薬物混入、波紋は海外メディアに拡大「世界最悪の同僚がライバルに混入」

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ライバル選手に禁止薬物混入…海外で続々報道「日本のカヌー選手が8年間出場停止」

 昨年9月に行われたカヌーのスプリント日本選手権で鈴木康大(福島県協会)が大会中に小松正治(愛媛県協会)の飲み物に禁止薬物を混入させ、日本アンチ・ドーピング機構(JADA)が8年間の資格停止処分を科した事件の波紋は日本のみならず、海外に拡大。「世界最悪のカヌー同僚」と報じられるなど、衝撃が広がっている。

 ライバルに禁止薬物混入という前代未聞の事件は、海外でも驚きをもって受け止められている。

 米紙「ワシントンポスト」は「世界最悪のカヌー同僚がライバルの飲み物にこっそり混入させたことで8年間の資格停止処分」と見出しを打って特集を展開している。

 記事では、以前から「日本の報道にはカヌー競技の取り上げがやや少なすぎるという印象を持った」と指摘しながら「しかし、今は、失格にさせるためライバルの飲み物に筋肉強化剤を流し込んでいることが発覚し、8年間資格停止処分となったストーリーで、この競技の存在の見落としが拾われていくことになるだろう」とした。

米大手テレビ局など各国で反響、日本のみならず海外でも話題に

 日本では、認知度が発展途上にあるカヌーが予期せぬ形で脚光を浴び、今後、国内で話題となっていくだろうとの見通しを立てている。

 また、米スポーツ局NBC、ESPNの大手テレビ局が「日本のカヌー選手がライバルの飲み物への混入で8年間出場停止処分」などと見出しを打って報じるなど、各国で反響を呼んでいる。

 今回の事件は、日本でも陸上の世界選手権400メートル障害銅メダリスト・為末大氏が「誰かから渡された飲み物は飲むな。ペットボトルはかならず開けた時に音がするか確かめろと言われたな」とツイッター上でつづるなど、波紋を呼んでいた。

 しかし、20年に東京五輪を控える日本で起きたライバルに禁止薬物混入という前代未聞の事件は、海外でも話題を呼ぶことになってしまった。(THE ANSWER編集部)