緒形敦が『陸王』で俳優デビュー! 祖父=緒形拳・父=緒形直人で家系がスゴい
3世といったらルパンだけだったのも今は昔。10月15日よりスタートしたドラマ『陸王』では期待の3世がデビュー。俳優・緒形敦。緒形拳、緒形直人という偉大な祖父、父に抱く思いとは。
「(2世・3世として)そういう環境で育ったのは事実なので、僕はありがたいと思っています。でも当然、そのぶん頑張らなきゃいけない。そういう気持ちでいます」
緒形という聞きなれたこの名字。10月15日にスタートしたドラマ『陸王』(TBS系)で俳優デビューした緒形敦は、祖父に故・緒形拳さん。そして父は緒形直人という役者一家に生まれた。
「俳優になると決めたのは、高校3年生のとき。もともと大学に行こうと思っていたのですが、自分が本当にやりたいことは何かと改めて考え直したときに、早く何かに全力で取り組みたいと考え、俳優をやりたいと思いました」
俳優としての先輩である父・直人が、息子の進路決定時にくれた言葉は……、
「昔からやりたいことは自由にやらせてくれました。そのかわりやるなら全力でやれ、という家庭でしたね。俳優をやることを決めたときも父は、“あ、そうか”というひと言だけ。ただその言葉には、“やるからには全力でやれよ”という意味も込められていたと思います」
祖父の拳さんが亡くなった'08年は、まだ小学校6年生だった。
「僕にとっては優しいおじいちゃんという存在でした。いま21歳になり、また同じ俳優になってようやく偉大さに気づきました。昔から家族で父が出演している映画やドラマを見ていたので、俳優という仕事は身近でしたね。当時は、自分は俳優にならないと思っていましたけど」
偉大な祖父、そして父を継ぐように同じ道を歩むことになった。
「今回、デビュー作として本当に大きな作品に出演させていただきました。プレッシャーはもちろんありますが、事務所と契約させてもらって、ドラマが決まるまでの1年間、周りの方のご指導で、演技など自分としてはしっかりと準備してきたつもりです」
役柄は、舞台となる老舗足袋店の長男、山粼賢人演じる宮沢大地の同級生・広樹役。
「僕が緊張しているのを察してくれたのか、最初の撮影のときに山粼さんは、すごく優しく接してくれました。僕がサッカーをやっていたことを知って、サッカーの話を振ってくれたり。気軽に話していただいて、すごく緊張がほぐれましたね」
デビュー作は、山粼だけでなく、役所広司、阿川佐和子、寺尾聰など錚々たる面々との共演となる。いずれは父との共演も……。
「正直、したくないですね(苦笑)。いざ俳優の父を見ると本当に偉大な存在で。もっと成長したらガツンとやってみたいですが、まだ自信がないというか……」
とかく2世や3世の俳優は色眼鏡で見られがちなもの。
「気持ちは誰にも負けないくらい強く、気合も負けないつもりです。この作品に命を懸けているんだというくらいでなければ、次の仕事にはつながらないと思っているので、ひとつひとつ、これからも全力でやっていきたいです」
<プロフィール>緒方敦(おがた・あつし)◎1996年6月20日、神奈川県生まれ。趣味はサッカー、サーフィン。祖父・拳さんの墓参りには毎年家族で行っているという