松本人志と太田光

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 ダウンタウンの松本人志(54)について、テレビ番組の生放送で「大嫌いですよ」と言いきったのは、爆笑問題の太田光(52)。しかしその翌日、「本当に嫌いなのは(ホンジャマカの)恵です。おもしろくないから」と修正した。

「“大嫌い発言”がネットで騒がれたため、慌てて火消しに走った。あまり深堀されて、また過去がほじくり出されることを嫌がったというか」

 中堅放送作家は、そう見立てる。

 太田が発言したのは、10月2日〜6日に放送された、テレビ東京系スペシャル番組『おはよう、たけしですみません。』内でのこと。

「ビートたけしが連日、朝の生放送に出演することが話題になりましたが、映画『アウトレイジ 最終章』の宣伝のための番組なんです。テレビ東京が出資していますからね」

 とスポーツ紙放送担当記者。たけしの指名とあって、太田も出演を快諾したのだが……。

 前出・中堅放送作家が続ける。

「太田サイドが深堀されることを嫌ったのは、フジテレビがまだ(新宿区の)河田町にあったころの“土下座事件”です。当時『ホットドックプレス』の連載で、松本の私服について皮肉ったのが太田。

 松本はすぐさま、売れ始めていた爆笑問題を呼び出し、土下座するか、パイプ椅子で殴られるか、芸能界を辞めるか、という選択を迫ったなんて話が当時、ひとり歩きしました。それから2人は犬猿の仲に、なんていう話は有名です」

 どんな根拠や権利があってそんなことを迫ったのか今となっては不思議だが、当時の爆笑問題はひどく傷ついたと言う。

 その後の爆笑問題の活躍は、ご覧の通り。ダウンタウンも長年、お笑い界に君臨しているが、

「共演NGリストに入っています。長い時間が経っていても、テレビ制作マンの申し送り事項です」(テレビ局編成マン)

 ただ、二組が同じ画面に映ったことが一度、あった。2014年3月31日に放送されたテレビ番組『笑っていいとも!』のフィナーレだ。

「番組制作側は、両者の接近を気遣い、楽屋も離し、同じ画面に出ないように配慮したんです。フィナーレで、太田が飛び出して、画面上で松本とかち合ってしまった。でも、あいさつはする程度の仲にはなっているようですけどね」(前出・スポーツ紙放送記者)

 当時も今も、「松本の怒りが着火したら、マネジャーも手に負えない」と、前出の中堅作家は続ける。

「ただ、昔に比べると、たいていのことはどうでもよくなったみたいですね。強いて言うなら、今も敏感に怒るのは、娘のことを取り上げるメディアかな」

 生放送で「大嫌い」と言い切るほど太田にとっては忘れられない屈辱だが、「大嫌い」と言えるまでにビックになった、という証拠でもある。

 爆笑問題とダウンタウンの時代は、まだまだ続きそうだ。

<取材・文/薮入うらら>