東京・吉祥寺の映画館「吉祥寺バウスシアター」が閉館してから3年。その跡地の再開発工事が、佳境に入っている。


ありし日の吉祥寺バウスシアター(ITA-ATUさん撮影、Wikimedia Commonsより)

開発元の三井不動産は2017年7月6日、再開発計画でできる新商業ビル名が「吉祥寺スクエア」に決定したと発表した。ビルは8月31日竣工予定で、アミューズメント施設「ラウンドワン吉祥寺店」が9月末ごろオープン予定だという。そこで、竣工間近の建物はどうなっているのか、見に行ってきた。

看板はかかってなかったが...

1951年に開館した「ムサシノ映画劇場」を前身として、1984年に「吉祥寺バウスシアター」となった。2000年代前半には、音量を上げての「爆音」上映が話題になったが、14年初夏に閉館。跡地の工事は、15年に着工している。


吉祥寺スクエアの外観イメージ(プレスリリースより)

跡地の住所に「ラウンドワン吉祥寺店」ができることは、三井不動産のプレスリリースだけでなく、ラウンドワンのスタッフ採用サイトからも確認できる。とはいえ、実際に見てこなければ、確証はつかめない。そう思った記者は17年8月28日、現地を見てきた。


吉祥寺スクエアの東側から

吉祥寺駅前の商店街「サンロード」を、北に歩くこと数分。つきあたりの手前、駅を背にして左側に、その建物はあった。外観を見てみると、見慣れた赤と白の配色ではあるが、肝心の看板がない。五日市街道に面した、建物の北側に回り込んだが、こちらも看板はかかっていない。


吉祥寺スクエアの北側から

どこかに証拠はないか......。諦めかけたその時、「ラウンドワン吉祥寺店駐輪場」と書かれたパネルを見つけた。見回したところ、店名が書かれているのは、これくらいだった。


「24時間ごと80円」だそうだ

プレスリリースによると、吉祥寺スクエアは地上3階、地下3階の6フロアで構成されているという。かつてのバウスシアター同様、この地が新たな吉祥寺文化を生むのだろうか。