CBS MarketWatchによると、米航空3位のデルタ航空と同4位のノースウェスト航空は、それぞれ21日と26日に第2四半期(4−6月)決算を発表し、人件費と年金関連支出の削減交渉で労組側から譲歩が得られない場合には、破産申請の検討が避けられないとの姿勢を示したことから、米株市場では27日、デルタは前日比12%安の2.99ドル、ノースウェストは同5.9%安の4.59ドル、米航空1位のアメリカン航空を傘下に持つAMRは同0.1%安の13.59ドルで引けている。航空会社の指数であるXAL(アメックス・エアライン・インデックス)は前日比1.2%安の51.05ポイントとなった。

  米上院財政委員会は26日、経営不振に苦しむ航空会社に対し、年金資金確保のため、公的な援助が行えるよう、法改正を行うことを承認していた。

  また、AP通信によると、デルタ航空のジェラルド・グリンスティンCEO(最高経営責任者)は、従業員向けメモの中で、来年末までに年間50億ドルのコスト削減を実現しても、破産申請を回避するには不十分との見方を示した。同メモは26日付で従業員に送られたが、AP通信は同メモを27日に入手した。この報道がきっかけに、通常取引時間帯で、デルタ航空の株式が急落した。【了】