CBS MarketWatchによると、27日のニューヨーク為替市場では、同日発表された米国経済の指標が好調だったにもかかわらず、ドルが他の主要通貨に対し下落した。米6月の耐久財受注と新築住宅販売件数が好調だったとの発表の後、ドルは対ユーロで上昇したが、その後ユーロが値ごろと見た投資ファンドなどから買いが入り、ユーロが反発した。ユーロは一時1.1980ドルとなった後、前日比0.4%ドル安の1ユーロ=1.2074ドルで取引を終えた。一方、ユーロ高に円が連れ高となり、ドル/円は前日比0.1%安の1ドル=112.33円となった。米経済指標の好調は通常、FRBの利上げが続くとの期待を増し、ドルの上昇に貢献する。

  ドルは先週の中国人民元切り上げとドル・ペッグ制を廃止したことから、ドルはアジア通貨に対する減価を見込んで、投資家が売りを出していたが、中国人民銀行が今週27日、人民元の追加切り上げは当面行わないと発表したことで、人民元の切り上げ期待が後退したことから、再び金利差が材料視され、ドルは人民元切り上げ前の取引状態に戻っている。【了】