奈良を代表するホテルといえば、なんといっても「奈良ホテル」。

明治42年(1909年)に「関西の迎賓館」として誕生した奈良ホテルは、皇室関係者や、アルベルト・アインシュタイン、オードリー・ヘップバーン、ヘレン・ケラーなど国内外の要人、著名人を多数迎え入れてきた関西屈指の名門ホテルです。

四季折々の古都の風情が楽しめる奈良公園内にあり、桃山御殿風檜造りの壮麗な建物はクラシックホテルならではの風格に満ちています。

一度は足を踏み入れてみたい憧れの奈良ホテル。「宿泊は予算が・・・」という場合は、宿泊客でなくても利用できる朝食で、気軽に優雅なひとときを楽しむことができます。

館内に入るとそこはまさに別世界。100年前の社交界にタイムスリップしたかのような、贅を尽くしたノスタルジックな空間に魅了されます。

昭和58年にオードリー・ヘップバーンが滞在した際には、「ビューティフル」「ワンダフル」を連発し、奈良ホテル特有の美しい空間に感激していたのだとか。

朝食会場となるのは、メインダイニングルーム「三笠」。明治時代の面影を色濃く残す、和洋折衷のクラシカルな空間です。

席によっては奈良のシンボル、興福寺の五重塔が見えることも。優雅なダイニングルームから望む世界遺産の風景・・・なんて贅沢な朝なんでしょう。

朝食は、茶がゆ定食、和定食、洋定食(各2851円)の3種類からチョイス、洋食のみ、アラカルトメニューの用意もあります。

今回は洋定食を注文しました。洋定食は、ジュース、シリアル、卵料理、サラダ、パン、ソフトドリンクのセットで、サラダ以外は好みに合わせて選べるようになっています。シリアルはグラノーラ、卵料理はパセリオムレツ、パンはフレンチトーストを選びました。

芸術的なまでのフォルムのオムレツ。

ナイフを入れると、とろーり卵があふれ出てきます。外はフワフワ、中はトロトロの完璧なまでの焼き加減は絶品。「たかがオムレツ」なんてあなどってはいけません。一見簡単そうな料理にこそ、違いがはっきりと表れるのですね。

フレンチトーストは、お好みでメープルシロップをかけていただきます。

一口食べると、じゅわ〜、トロトロの食感にびっくり。「フレンチトーストってこんなにおいしいものだったのか!」と驚かされます。

シンプルでありながら、一つひとつ丁寧に作られた料理はお腹も心も満たしてくれます。忙しくバタバタと出かけるのではなく、朝から上質な空間で四季折々の風情を感じる。ときにはそんな時間も大切にしたいですね。

奈良ホテルに来たら、ロビーでアインシュタインが弾いたピアノや、劇場を思わせる華やかな階段など、価値ある調度品の数々や豪華な内装を見て回るのも忘れずに。

奈良ホテルの優雅な朝食で一日をスタートすれば、奈良の旅がいっそう思い出深いものになるに違いありません。

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ホテル名 奈良ホテル
住所 奈良市高畑町1096
朝食 7:00〜9:30(メインダイニングルーム「三笠」にて)
公式サイト http://www.narahotel.co.jp