【ドイツ発】現地メディアの反応。「みんな喜んだ」内田篤人の復帰
右膝膝蓋腱で苦しんできたシャルケの内田篤人が12月8日、ヨーロッパリーグ(EL)のアウェーでのザルツブルク戦で約1年9か月ぶりとなる実戦復帰を果たした。ドイツのメディアも彼の復活について伝え、祝福している。
シャルケはELグループステージで5連勝を収めて、決勝トーナメント進出を確定。今回のザルツブルク戦はプレッシャーのかからない一戦となったため、クラブは若手選手とともに内田の帯同を決めた。
南野拓実が所属するザルツブルクとの一戦、内田は83分にサシャ・リーターと交代で出場し、639日ぶりとなる公式戦のピッチに立った。スローインからピッチに立つと、本職である右サイドバックのポジションでプレー。南野のシュートを止めるなど何度かボールに絡んだものの、後半アディショナルタイムに失点。シャルケは0-2で敗れた。
ドイツのサッカー専門誌『キッカー』の電子版は「内田がカムバックを喜び、みんなが内田のことを祝福した」と題して、会員6000人を数えるシャルケファンクラブが一斉に祝福のメッセージをSNSなどで発信したことや、クラブフロント、チームメイトの反応、さらに内田のコメントなどを伝えている。
シャルケの強化責任者であるスポーツディレクターのクリスティアン・ハイデルは、「感無量。私からの説明は不要だろう」と話したという。また、内田本人の「再び復帰できる日が来ると信じ続けるだけでも、それは簡単なことではなかった」とのコメントも掲載している。
また、チームメイトであるボスニア・ヘルツェゴビナ代表DFのセアド・コラシナツは今回のオーストリア遠征には帯同せず、自宅観戦していた模様。『キッカー』は、彼がインスタグラムで内田が登場したシーンに「Uchiiiiii」とメッセージを書き込んだものを紹介した。
さらに、ドイツ代表DFデニス・アオゴも内田の復帰を喜んだという。アオゴは自身のFacebookで、「今日の試合は負けてしまったけど、でも、途轍もなく大きな勝者がシャルカーの中にいる。ウッチー、お帰りなさい。みんなで祝福するよ」と、ふたりのユニホーム姿のツーショット写真とともにメッセージを残した。
『キッカー』が内田の復帰についてサポーターや各選手のた様々な反応をまとめていた一方で、ドイツ最大部数を誇る大衆紙『ビルド』の電子版は、試合内容を伝えるレポートのなかで内田の復帰について、『敗戦のなかで「有難い」「幸運だ」』と触れた。
ただ記者は、内田の復帰以上に、選手たちのプレーにも支障が起きるぐらいに、シャルケサポーターの発煙筒が焚かれた問題について困惑し嘆いていた。
シャルケの地元紙『ルール新聞(Ruhr Nachrichten)』は、「シャルケは記録更新ならず、内田がカムバック」と題し、シャルケがEL6連勝のクラブレコードを更新できなかったことと、この「テストマッチ」で、内田が短時間だが復帰を遂げたことなどについて報じている。
ヴァインツィアル監督は12月11日にリーグ戦で現在8位のシャルケが9位の強豪レバークーゼンをホームで迎える試合のほうを、「重要な一戦」と位置付けていることも、今回主力を遠征に帯同させなかった理由に挙げている。
また、シャルケの公式HPでは、内田が今回の復帰について、次のようにコメントを残している。
内田のコメントは次のとおり。
「とても長い離脱でした。また復帰できると信じ続けるのも簡単なことではなかったです。ただ、今はとにかく復帰できたことがとにかく嬉しい。ファンの方々が、僕が出た時に名前を呼んでくれたのは、本当に誇らしかったです。ずっと応援し続けてくれたシャルケのサポーターの皆さんに感謝しています」
また、ハイデルSDも次のように、今回のザルツブルク戦の収穫を挙げていた。
「結果は別として、この試合ではいくつか重要な事があった。例えば、ティロ・ケーラーとドニス・アヴディヤイはとても良いプレーをしていた。さらに嬉しいニュースとなったのは、内田篤人の長期離脱後の復帰だ。この3つが良いところだった。この敗戦からは立ち直れるが、もちろん負けなしで予選を終えたかった」
今回のザルツブルク戦はチームとしても「テスト」の意味合いが大きかったことが分かる。内田もそういったチーム事情は十分把握しているはず。とはいえ、確かな感触のある一歩を踏み出しことは間違いない。
内田のなかで再び、支えてくれた多くの人たちとともに熱く闘う、「シャルカー(=シャルケの戦士)」としての刺激的な時間が動き出した。
翻訳:塚越 始(サッカーダイジェスト編集部)
シャルケはELグループステージで5連勝を収めて、決勝トーナメント進出を確定。今回のザルツブルク戦はプレッシャーのかからない一戦となったため、クラブは若手選手とともに内田の帯同を決めた。
南野拓実が所属するザルツブルクとの一戦、内田は83分にサシャ・リーターと交代で出場し、639日ぶりとなる公式戦のピッチに立った。スローインからピッチに立つと、本職である右サイドバックのポジションでプレー。南野のシュートを止めるなど何度かボールに絡んだものの、後半アディショナルタイムに失点。シャルケは0-2で敗れた。
ドイツのサッカー専門誌『キッカー』の電子版は「内田がカムバックを喜び、みんなが内田のことを祝福した」と題して、会員6000人を数えるシャルケファンクラブが一斉に祝福のメッセージをSNSなどで発信したことや、クラブフロント、チームメイトの反応、さらに内田のコメントなどを伝えている。
シャルケの強化責任者であるスポーツディレクターのクリスティアン・ハイデルは、「感無量。私からの説明は不要だろう」と話したという。また、内田本人の「再び復帰できる日が来ると信じ続けるだけでも、それは簡単なことではなかった」とのコメントも掲載している。
また、チームメイトであるボスニア・ヘルツェゴビナ代表DFのセアド・コラシナツは今回のオーストリア遠征には帯同せず、自宅観戦していた模様。『キッカー』は、彼がインスタグラムで内田が登場したシーンに「Uchiiiiii」とメッセージを書き込んだものを紹介した。
さらに、ドイツ代表DFデニス・アオゴも内田の復帰を喜んだという。アオゴは自身のFacebookで、「今日の試合は負けてしまったけど、でも、途轍もなく大きな勝者がシャルカーの中にいる。ウッチー、お帰りなさい。みんなで祝福するよ」と、ふたりのユニホーム姿のツーショット写真とともにメッセージを残した。
『キッカー』が内田の復帰についてサポーターや各選手のた様々な反応をまとめていた一方で、ドイツ最大部数を誇る大衆紙『ビルド』の電子版は、試合内容を伝えるレポートのなかで内田の復帰について、『敗戦のなかで「有難い」「幸運だ」』と触れた。
シャルケの地元紙『ルール新聞(Ruhr Nachrichten)』は、「シャルケは記録更新ならず、内田がカムバック」と題し、シャルケがEL6連勝のクラブレコードを更新できなかったことと、この「テストマッチ」で、内田が短時間だが復帰を遂げたことなどについて報じている。
ヴァインツィアル監督は12月11日にリーグ戦で現在8位のシャルケが9位の強豪レバークーゼンをホームで迎える試合のほうを、「重要な一戦」と位置付けていることも、今回主力を遠征に帯同させなかった理由に挙げている。
また、シャルケの公式HPでは、内田が今回の復帰について、次のようにコメントを残している。
内田のコメントは次のとおり。
「とても長い離脱でした。また復帰できると信じ続けるのも簡単なことではなかったです。ただ、今はとにかく復帰できたことがとにかく嬉しい。ファンの方々が、僕が出た時に名前を呼んでくれたのは、本当に誇らしかったです。ずっと応援し続けてくれたシャルケのサポーターの皆さんに感謝しています」
また、ハイデルSDも次のように、今回のザルツブルク戦の収穫を挙げていた。
「結果は別として、この試合ではいくつか重要な事があった。例えば、ティロ・ケーラーとドニス・アヴディヤイはとても良いプレーをしていた。さらに嬉しいニュースとなったのは、内田篤人の長期離脱後の復帰だ。この3つが良いところだった。この敗戦からは立ち直れるが、もちろん負けなしで予選を終えたかった」
今回のザルツブルク戦はチームとしても「テスト」の意味合いが大きかったことが分かる。内田もそういったチーム事情は十分把握しているはず。とはいえ、確かな感触のある一歩を踏み出しことは間違いない。
内田のなかで再び、支えてくれた多くの人たちとともに熱く闘う、「シャルカー(=シャルケの戦士)」としての刺激的な時間が動き出した。
翻訳:塚越 始(サッカーダイジェスト編集部)