映像ディレクター・江口カン「福岡在住で、意地でも東京に住まない」理由

内田裕也さんや泉ピン子さん、沢尻エリカさん出演の『スニッカーズ』のCM制作や、NHKスペシャルムービー『ダメ田十勇士』（大河ドラマ『真田丸』の番宣用につくられた作品）で監督を務めている、映像ディレクターの江口カンさんがTOKYO FMの番組に生出演。

先日、最終回を迎えた、江口さん監督の福岡発のドラマ『ガチ★星』について語りました。

（放送作家の鈴木おさむがパーソナリティをつとめるTOKYO FMの番組「よんぱち」、5月13日の放送より）

──福岡・東京間を行き来

最初はCM制作とも思ってなくて、当時はとにかく”映像作って食えればいいな”って思っていたんですよ。

東京の仕事もやってるんですけど、事務所も家も福岡で、仕事で呼ばれて「東京に来ます」みたいな、超長距離通勤みたいな（笑）。

よく、「東京に出て来たらいいのに」と言われるけど、ここまでくると意地っていうのはあるんですけどね（笑）。

若い頃に彼女が先に東京へ出てきて、追っかけて、ちょっと来たことがあったんです。一応、売り込みとかはしたんですけど、その時いじめられたんですよね（笑）。「いま頃出てきて、おせーよ」って言われて（笑）。

だったら、場所はどこでもいいかな〜みたいな感じで、福岡でやってみようかなと思いました。

──CM制作、ドラマ制作で大事にしていることは？

その時々で、手を替え品を替え、いろんなことを言うんですけど。時には牛歩作戦みたいな手にも出ますね。最終的には、なんとなく愛情みたいな気がするんですよね。

パンチがあって過激に見えることでも、最後に”ラブ”がちらっと感じられたら、「これだったらいっか。むしろ、いいよね」みたいなことになる気がしますけどね。

こだわり過ぎないほうがいいなと、最近は思ってきてるんですよね。

一応準備もするし、自分なりにけっこう考えてくるんですけど、現場でそれに囚われすぎると、おいしいところが拾えないっていうのが、最近の僕の思うところですね。

──地方局でドラマ作りにこだわる理由

僕はひねくれているのか知らないですけど、人のやってないことに興味を惹かれるんですよね。

東京じゃなくて福岡でやるとか、『ガチ★星』なんかも、主役クラスは無名の人達ばっかりなんですよ。

”有名なタレントさんじゃない人でやったらどうなるか？”とか、考えますね。

ドラマの中でも、ものすごいタバコはバカバカ吸うし、酒もぐいぐい飲むし、本当にクズな男の話なんですよ。いま時、そういうのって、なかなか難しいじゃないですか。

そういう、”人のやってないことで、どういうことができるのかな？”みたいなことは考えますね。

パーソナリティの鈴木おさむが、ゲストの旬な話題を掘り下げるTOKYO FM「よんぱち」。ラジオならではのココだけの話にご期待ください。

2016年5月20日(金)の放送は、ゲストにオネエタレント・ゆしんさん、塚本晋也監督、映画パーソナリティ・コトブキツカサさんが生登場。ホットな話題をお届けします。