県立岩国総合高等学校(山口)
県立岩国総合高等学校は、山口県岩国市にある県立の男女共学校。1976年に県立岩陽高校として誕生しましたが、2000年からいまの岩国総合高校の名へと生まれ変わりました。もちろん、変わったのは名前だけでなく、普通科を総合学科へと一新。それぞれの興味や目的に合った科目を選択できるなど、生徒それぞれの個性を生かす様々なニーズにこたえられる形となっています。
岩陽高校時代の野球部OBには、高校通算68本塁打を放つなど活躍し、日本ハムファイターズにドラフト3位で指名された藤島 誠剛さんがいます。さて現役生といえば、昨秋の地区予選、ずっと壁だったという2回戦を突破し3回戦に進出。しかも1回戦は打ち勝ち、2回戦は完封勝ちという見事な物でした。自分達を超え、岩国総合高校野球部の歴史を塗り替えるため、部員たちはどんな冬を過ごしているのでしょうか。春に向けての意気込みも覗ってきました。
■岩国総合高校の末藤 将祐君(学年:2年/役職:主将)にお話を伺いました!
Q. 部員は何人いますか?
1年生が15人、2年生が9人です。
Q. 練習のグラウンド環境を教えてください。
野球部専用の練習スペースがあります。
専用のスペースが確保できているのは安心ですね。
[page_break:今年のチームについて]今年のチームについて末藤将祐主将(県立岩国総合高等学校)
Q. 今年のチームのウリ(セールスポイント)を3つ教えてください。
まずは「バッティング」。ライナー、速いゴロが打てます。次に自ら考え行動に移せる「自主性」です。そして「明るさ」。どんな状況でもチーム内は元気があります!
Q. このオフシーズンのチームとしての目標を教えてください。
個人個人の力を伸ばすことです!甲子園を狙えるだけの技術と精神力の向上を目指します。
Q. オフシーズンの名物練習やキツい練習はありますか?
9種目サーキットトレーニングは、キツいですがバランスよく鍛えられると思います。あと、2人1組で10周行う500メートルリレーと、80メートル坂道ダッシュは名物ですね。
Q. さらっと答えてくれましたが、そのランメニュー、距離も負荷も大変そうですね。そういった練習を乗り越えて、春夏はどんな目標を抱いていますか?
春は県ベスト8以上。夏はもちろん甲子園出場です!
秋の大会を振り返ってQ. 秋の大会はチームにとって、どんな大会でしたか?
今までは2回戦で負けていたのですが、秋の大会では2回戦を突破。1歩ずつではありますが、チームが成長できた大会でした。
Q. ひとつ壁を打ち破ったわけですね。大会を通じて得た、自分たちの得意な勝ちパターンや理想の形は見つかりましたか?
攻撃が良いので、早い回から得点できるチームです。ですから、先制、中押し、ダメ押しを出来る先行逃げ切り型が理想です。
Q. 大会をふまえて、この冬強化したいと取り組んでいることはありますか?
ロングティーやティーバッティングをしてスイングを力強くすることです。フルスイングを心掛けています。それと、栄養学を学び、3食しっかり食べて体作りをしています。
Q. チームの中で、秋に活躍した仲間を紹介してください。
塚岡 大和と重村 俊昭です。重村は1番バッターなのですが、塁に出たら必ず盗塁を決めます。塚岡は昨秋2回戦で完封しました。
Q. 重村君凄いですね。ここで言っちゃって大丈夫ですか!?続いて、チームの中で春以降キーマンとなってくれるであろう選手を教えてください。
はい、春からも重村 俊昭は走攻守、全てで活躍してくれると思います。森重 喜貴は、シュアな打撃でチャンスを広げてくれるはずです。それと自分、末藤 将祐。その広げてくれたチャンスで必ず打ちたいと思います。
Q. さて、2年生にとっては最後となるオフシーズン。1年生にとっては、初めてのオフシーズンだと思いますが、春に向けてどんな冬にしたいですか?
自分達にとってはラストシーズンに向けて悔いのないようにやれる事はとことんやり抜く充実したオフにします。1日1日を大切にしていきます!
末藤主将、ありがとうございました!
[page_break:指導者が語る!このチームの強み]ここからは、岩国総合の森岡 幸稀君、塚岡 大和君にお話を伺います!
森岡幸稀選手(県立岩国総合高等学校)
Q. 高校野球が好きな理由は何ですか?
森岡 幸稀(以下「森岡」):チームメイトと1つの目標に向かって頑張れるところです。塚岡 大和(以下「塚岡」):観ている人に夢や感動を与えられるところです!
Q. ではこの冬はどんな風に過ごしていますか?
森岡:自分に負けない冬です!塚岡:自分にとっては高校野球最後の冬になるので、悔いの残らないように厳しい練習にも立ち向かい、辛い時こそ笑顔で乗り切って、内容の濃い練習にしていきたいです。
塚岡大和選手(県立岩国総合高等学校)
Q. 自分に打ち克とうという姿勢、良いですね。野球をする上でモットーにしている好きな言葉を教えてください。
森岡:「凡事徹底」塚岡:「信念」です。自分はこの言葉にこだわりながら日々の練習に励んでいます。
Q. その信念で、2回戦の壁を打ち破る好投を実現させたんですね。では塚岡君、『自分はここまで成長するぞ!』という熱い宣言と夏までの目標をお願いします。
塚岡:ベスト8に入れる投手になります。野球というスポーツは、投手が点を与えなかったら負けることは無いので、どんな場合でも強気なピッチングをして春夏ベスト8以上を目指します。今年こそは、岩国総合高校の歴史を大きく変えます。
Q. 塚岡君がエースとしてチームを引っ張る気持ちを見せてくれました。森岡君はいかがですか?
森岡:自分自身は4割打者になります!そして、チーム力をもっと高めていきたいです!
森岡君、塚岡君、ありがとうございました!
指導者が語る!このチームの強み■末藤 英則監督に質問!
Q. 今年のチームは、どんなテーマを持って作り上げてきたのでしょうか。
バッテリーを中心とした守備をきちんと整備し、3失点以内にとどめ、攻撃で5点以上を奪うことを基本としてチームを作り上げてきました。
Q. 秋季大会では2回戦の壁を突破できました。
1回戦は打ち合いの末、勝利。2回戦は完封と出来すぎでした。ただ、3回戦は終盤送球ミスから2点を献上し突き放されての負けとなったため、冬は個人の技術を高め、高い組織力を持った強い集団に仕上げていくこと。さらに、苦しいことに立ち向かうことの出来る精神力のある選手の育成と集団の形成をテーマとしています。
Q. 壁を越えると、また新たな課題が見つかるんですね。最後に、厳しいトレーニングに取り組んでいる選手達へ一言、お願いします!
高校野球は『人間性の出るスポーツ』なので、良い人間性を備えた素晴らしい選手となるよう日々精進してくれるとことを願います。厳しい寒い冬の次は、暖かい春が必ずやって来る!
末藤先生、ありがとうございました!冬を越え、良い季節を迎えてくれるものと願っております!