千葉英和vs横芝敬愛
先発の道地（千葉英和）
シルバーウィーク4日目。千葉県大会3日目を迎え、ベスト16をかけた2回戦が開催された。まず袖ヶ浦市営球場の第1試合、千葉英和vs横芝敬愛の試合は投手戦となった。
千葉英和の先発・道地佑（2年）はすらっとした長身左腕。手足が長く、リーチの長さを生かしたフォームから繰り出す直球は、130キロ半ばとそれほど速い投手ではないのだが、内外角へコンパクトに投げ分けることができており、スライダー、カーブ、スクリューも低めに決まっており、何を絞って打つのか、どの方向に打っていくのかなどしっかりと対策を取れないと攻略は難しい。
横芝敬愛の打者は強く振れる打者が多い。しかし、このタイプにはフルスイングは難しい。ストレート、変化球のどちらを打つのかを定めることができず、無得点が続いていく。
横芝敬愛の先発・伊藤 翔も好投。8月の成田戦よりも、低めにストレートが伸びており、同じ135キロ前後でも、コントロール、キレともに格段に良くなっており、そうなるとスライダー、カーブ、チェンジアップも効果的に決まる。変化球も低めに決まり、5回まで無失点。投手戦の様相となっていたが、試合の均衡が敗れたのは6回裏だった。
1番真田啓伍（1年）が中越え三塁打を放ち、2番花島星太（2年）が適時三塁打を放ち、千葉英和が1点を先制。さらにバッテリーミスで2対0とする。このバッテリーミスが大きかった。
横芝敬愛は7回表、一死一、三塁のチャンスを作るが、無得点に終わる。そして千葉英和は2番手・坂上 聖（2年）は135キロ前後の速球で勝負する投手。そして曲りが鋭いスライダー、縦に落ちるチェンジアップのコンビネーションで横芝敬愛打線を抑え、完封勝利でベスト16入りを果たした。 千葉英和は道地の好投が大きかった。千葉英和は坂上だけではないところを見せつけた試合ではないだろうか。この道地がさらに本格化すると、二枚看板で県内上位を狙える戦力になっていくだろう。
横芝敬愛は、伊藤翔が強豪・千葉英和相手に2失点にとどめたことが収穫材料。さらに上位に勝ち進むために、道地のような左腕相手にどう打ち崩していくかが、今後のテーマになりそうだ。
（文＝河嶋 宗一）
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