Windows 10にしたら動画がコマ落ちする? 遅くなった無線LANの修正方法

写真拡大 (全3枚)

Windows 10の正式版登場、DSP版の深夜販売、カウントダウンイベントと、恒例の盛り上りから約2週間が経過した。

事前予約をしていた人が次々にWindows 10アップグレードして、ネットでの動作確認やトラブル解決の報告も十分に揃ってきた。そろそろ自分もWindows 10へアップグレードしようかと思っている慎重派の人も多いことだろう。

ところが、アップデート完了後、Windows 10の世界を楽しんでいる人たちの中で、ある問題が話題になっている。

Windows 10にしたら。無線LANの速度が遅い。
Webブラウザを開いて動画を見ると再生が途中で止まってしまう。
そんな報告があるのだ。

筆者も先日、気が付いたのだが、以前は15〜16Mbps出ていた動画再生が、2Mbpsへと激遅になっていた。
インターネット回線の種類を変えたわけではないので、無線LANモバイルルーター(WiMAX2 +)とパソコンとの通信が遅くなっているのである。

この現象にはいくつか理由があり、対策方法を試してみると改善される可能性があるので紹介しよう。

ケース1)デバイスドライバーの設定が間違っている
Windows 10のドライバーの設定が間違っているケースがある。
たとえばWindows 8.1時代に無線LANルーターを購入し、設定したケースなどで、設定がWindows 10へうまく受け継がれなかったというケースだ。

無線LANルーターは、IEEE 802.11 a/b/gやIEEE 802.11 b/g対応なのにドライバーの設定がIEEE 802.11 b/g/nになっているようなケースや利用する周波数の帯域として20MHz/40MHzの2モードになっている場合があるのだ。

この場合は、デバイスドライバーの設定で無用なIEEE 802.11nのないモードに設定、利用する帯域を20MHzだけ、に設定することで速度が向上することがある。
       

デバイスドライバーの設定を適したモードに変更してみる。


ケース2)間違ったドライバーが組み込まれている
通常、問題のあるデバイスはデバイスマネージャーで見ると「!」マークが付けられている。ところが互換性のあるドライバーが組み込まれているケースでは、このマークが表示されず、見かけ上問題なく動作しているかに見えていることがある。

この場合は、最新のデバイスドライバーに更新することで、不具合が解消する。しかし、たまにWindows 10に含まれるドライバーが最新ではないケースもある。そうしたケースではWindows 8.1用のドライバーをインストールすることで、不具合が解消される可能性が高い。

ちなみに筆者の環境では、無線LANルーターがIEEE 802.11gまでの対応だったのでWindows 10パソコンの無線LANチップのデバイスドライバーのモードを「IEEE 802.11b/g/n」から「IEEE 802.11b/g」に変更するだけで接続速度が改善された。
     

ドライバーの設定を変えただけで速度が改善。


Windows 10アップデート後に2Mbpsだった動画再生が、15Mbpsへと7.5倍も速くなった。また、しばらくすると、各デバイス関連の最新ドライバーがリリースされると思うので、ドライバー類を新しくしておくことをおススメする。


小川夏樹(ITライフハック編集長)