【ダイエット】臭い汗で“太りやすい体質”に!? 臭くない「やせる汗」をかく方法

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岩盤浴やサウナでダイエット!」といったコピーの広告を、あちこちで見かけることがあるかと思います。

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しかし、岩盤浴やサウナで直接ダイエット効果が期待できるわけではありません。岩盤浴やサウナで汗をかくと、デトックス効果があり、内臓機能が高まります。こうして体の中から健康的になって、基礎代謝も上がり、脂肪燃焼効果も高まり、ダイエット効果も期待できるというわけです。

でも、これは健康的な汗をかいた場合であって、臭い汗ではその効果があまり期待できません。その場で体重が減ったとしても、それは汗として体内の水分が減っただけです。水分補給ですぐに元の体重に戻ってしまいます。
実は、この臭い汗は“太る汗”なのです。

臭い汗は“太る汗”?

基礎代謝を高めると、体の中の脂肪燃焼力が高まり、痩せ体質になれます。この脂肪燃焼には、ミネラル成分が必須です。そこで、痩せ体質になるには、体内のミネラル成分を維持することも重要になってきます。

しかし臭い汗は、血液成分の中から水分だけでなくミネラル成分も一緒に放出されてしまうので、汗をかけばかくほど脂肪燃焼力がどんどん低下してしまうのです。

脂肪燃焼力が低下すると、体内に脂肪がたまって太ってしまいます。だから、臭い汗をかけばかくほど、ミネラルが放出されて、ぽっちゃり体質になってしまうわけです。つまり、臭い汗は“太る汗”となります。

健康的な“痩せる汗”は臭くない?

一方、健康的な汗は臭いがなく、汗と一緒に体内の老廃物を放出することでデトックス効果があります。ひいてはダイエット効果も期待できます。すなわち“痩せる汗”ですね。

そもそも、健康な体は基礎代謝が良く、脂肪燃焼力も高いので、脂肪燃焼のときに生じた熱が体内にこもりやすいのです。

そこで、汗が体温を下げるために活躍しています。汗を出す汗腺は、体中に200万〜500万もあるのです。表面張力の強い汗がこの汗腺からにじみ出て、外気に触れて蒸発するときに、体温を奪って体から熱を放出します。

この汗の原料は血液であり、血液が汗腺に取り込まれ、水分以外のほとんどの成分が再び血液に戻され、残りの成分だけが汗腺から“汗”となって出ているわけです。だから、健康的な汗はサラサラしたほぼ無味無臭のものなのです。

だから、普段から大量の汗をかいているスポーツ選手の汗は健康的なサラサラ汗で、実はそんなに臭くないのです。

臭い汗はどうしてかくの?

汗腺は全身にありますが、実は同じように活発に働いているわけではありません。「わき汗がすごい!」とか、「顔から汗が流れ落ちる!」といったふうに一極集中型の汗も多く、また、サラサラ汗のはずが、「汗をかくとベトベトした感じが皮膚に残って気持ち悪い」とか「汗がダラダラ流れ落ちる」と不快極まりないことも多いでしょう。このような不快な汗は、不健康な臭い汗なのです。

臭い汗の原因は血中のミネラル成分?

この汗の臭いやべたつきの原因は、汗に含まれるミネラル成分にあります。本来血液中に戻るはずのミネラル成分が、皮膚についている細菌やバイキンのエサとなって、汗の臭いやべたつきを生んでいるのです。

この臭い汗は、表面張力が弱く、大粒でべたついているので、皮膚にはりつくことなく、蒸発する前にだらだらと流れおちてしまいます。これでは、汗の体温を下げるという役目が果たせません。そのため、臭い汗をかいていたのでは、体調不良や熱中症にもなりやすいのです。

快適な生活がミネラル分豊富な臭い汗を作っている?

また、全身から出るはずの汗が、一極集中してしまうことも、臭い汗に拍車をかけています。「汗だく!」「汗ダラダラ!」と感じていても、顔やわきの下の目立つ部分に汗が大量に出ているだけで、体全体の汗腺の割合からいうと、ごく一部からの汗に過ぎないのです。

また、顔やわきの下は感覚が敏感なので、少しの汗でもたくさん汗をかいているように感じますので、気持ち悪くてクーラーや扇風機の下に逃げ込んでしまいがちです。これでは、全身の汗腺が働き始める前に、文明の機器が外部から体温を下げ、汗がひいてしまいますので、汗腺の働きを一極集中型になりやすくしています。つまり、この快適な暮らしが汗腺の働きを鈍らせているともいえるでしょう。

体中にある無数の汗腺には、働き者の汗腺と怠け者の汗腺があり、顔やわきの下には、断トツに働き者の汗腺が集まっています。次いで、首回りや背中、足の裏の汗腺がまあまあといった感じでしょうか。

実は、怠け者の汗腺たちは、あまりにお休みしていると、働くのを忘れてすぐに冬眠に入ってしまうのです。そうなると、本来活躍しなければならないくらいに体温が上がったときも、眠って働きません。だから、働き者の汗腺たちが一時的に代理を務めなければならない状況に追い込まれてしまいます。

この状況で涼むことができずに体温が上がり続けると、顔やわきの下や背中といった、体の一部分だけの汗では、汗の量が追い付かなくなってしまいます。そのため、本来血液に戻るはずのミネラル等水分以外の成分さえも体温低下のために汗となって汗腺から放出されてしまうのです。これが、べたつく臭い汗をかいてしまう仕組みです。

健康的な臭くない汗をかくためにはどうすればいいの?

怠け者の汗腺たちがいくら冬眠に入っていても、体温が上昇したまま体が熱くなれば、ビックリして働き始めます。ですから、暑いからといってすぐにクーラーや扇風機の下に逃げ込むのではなく、汗が出てくるのを待っていれば、冬眠中の汗腺も働き始めるのです。

そこで、日頃から運動をしたり、自宅のお風呂で半身浴をしたりすることで、全身から汗をかく習慣を作りましょう。怠け者の汗腺が一旦働き始めれば、汗腺はすぐに活動を開始し、臭い太る汗も、すぐに臭くない痩せる汗に変身します。

こうして、痩せる汗を大量にかいた後は、汗で失った分の水分を体内に補給することも忘れずに! 体内の水分と同じく、体温以上の温かい水分がお勧めです。また、発汗作用を促すクエン酸を含んだショウガやリンゴ酢を使ったドリンクもお勧めですよ。クエン酸は、細胞を元気にする効果があるので、この成分が汗腺に取り込まれることによって、汗腺の働きを一層活発にしてくれます。

さらに、思いっきり体に優しい生活をしたいなら、昔ながらの開け放した縁側に座って、風鈴の音で涼みながらスイカやかき氷を食べるような昭和の生活が良いのかもしれません。
しかし、温暖化の進んだ現在では、家の中でも熱中症になる危険もあるので、昭和の縁側生活は現実的ではありません。だから、せめて頭の端に置いておけば、臭い汗対策やクーら病予防になるかもしれません。

“痩せる汗”をかく健康的な体は美容の源?

運動してもちっとも痩せない人は、一度汗を見直してみましょう。そして、岩盤浴や半身浴で、健康的な臭くない汗(痩せる汗)をかいて、デトックス効果を高め、基礎代謝を上げて痩せ体質になりましょう。

なお、十分な睡眠とバランスの良い食事を規則正しくとることも忘れないでくださいね。健康的な体は、理想的な体を作ります。理想的な体には、私たちが大好きな美容効果も含まれているんですよ。