【ファンキー通信】渋滞解消・移動時間20%削除の新信号機とは

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 お盆に年末年始、ゴールデンウィークなどなど、帰省シーズン、行楽シーズンともなれば、とたんに数十キロの交通渋滞になってしまう日本の交通事情。だったら電車に飛行機と他の交通手段を使えばいいじゃん! と言ってもそうはいかないのが大人の事情というものなんです。

 でもそんなウンザリな車の交通渋滞が、近い将来とってもスマートに解消されるかも知れないんです。

 それが現在警察庁が開発に乗り出している「プロファイル信号制御方式」という交通システム。これは交差点での交通量の情報を車両探知機で計測して次の交差点に到着する交通量を予測し、その状況に応じて最適な信号制御を行うというもの。

 要は「今、この交差点はすごく渋滞しているから青の時間を延長しよう」というような判断を信号機ごとに行っていくという画期的な信号制御システムなんです。しかも、このシステムと同種のシステムで実証実験を行ったところ、従来のパターン制御の信号と比べて平均旅行時間を20%短縮できたという成果が。この結果からも信号における待ち時間の短縮に大きな効果があると期待されています。

 その他にも道路上に設置する光ビーコンから車両に搭載されたカーナビに「追突注意」や「二輪車注意」などの情報を図や音声で運転者に送り、交通事故の防止につなげるという「安全運転支援システム」も次世代の交通システムとして開発中とのこと。このシステムも実際に人間が観察して制御するのではなく、あくまでも各種センサーが判断し、自動で制御されるというもの。両システムともに、とっても近未来的な雰囲気があってSF好きにはたまらない(?)内容です。

 警察庁の資料によれば、このシステムも実証実験を行った結果、一定の効果が出ることが立証されたという。今後はモデル事業を実施した上で全国展開に向けた動きを検討していく予定。

 車の運転者だけでなく、歩行者にとっても役に立つであろう、これら近未来型の交通システムの数々。一日も早くその快適な気分を味わってみたいものですね。(文/verb)