ホンダの福井社長(資料写真:吉川忠行)

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本田技研工業<7267>は20日、東京都港区の本社で年央記者会見を開き、今春から始動した3カ年の第9次中期計画について、福井威夫社長は「期末(07年度)には4輪車が400万台位の販売になり、売上げ規模は10兆円を超える」との目標を示した。04年度の販売台数は324万台、連結売上高は8兆6500億円だった。

 全世界で年間約60万台販売する同社の主力乗用車「シビック」の新型車は、世界6極での生産販売を予定、来年には中国・武漢の東風本田工場とインドでも現地生産もする。高燃費性能の「フィット」については、10月にはブラジル製造車をメキシコで、来春には日本製造車を米国とカナダで販売開始する。

 生産体制については、インドネシアでは今春に年産5万台、タイで来春に同30万台、インドで2010年をめどに同10万台と、それぞれ生産能力を増強する。来年7月にはベトナムで年産1万台規模の新工場を稼働させるなど、高度なパワートレイン技術をアジアに重点的に投入し、グローバルな観点で補完体制を整える。

 福井社長は、燃料電池の本格的普及まで「少なくとも20年以上」との展望を述べ、「内燃機関で、エネルギー効率の向上と二酸化炭素排出量を削減することこそが、地球環境に今できる現実的で、最も効果的な手段」と強調。「より効率を高めたエンジンと組み合わされてこそ、ハイブリッドシステムの環境への貢献度が増す」と得意のパワートレイン技術の革新による独自のハイブリッド戦略を示した。【了】

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