今秋発売の新型シビック・ハイブリッドに搭載する新システムを発表するホンダ専務の白石本田技術研究所社長(撮影:吉川忠行)

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本田技研工業<7267>は5日、今秋発売予定の新型シビック・ハイブリッドに搭載する新開発のハイブリッド・システム「3ステージ i-VTECエンジン+IMA」を発表した。「ハイブリットは、効率の良いエンジンと組み合わせて、初めてそのメリットが最大限に活用できる」(白石基厚本田技術研究所社長・ホンダ専務)とする同社は、既存のパワートレインを進化させ、エンジン効率の低燃費化と走る喜びを実現したとしている。

 同システムは、走行状態に合わせて3段階のバルブ制御を行う「3ステージ i-VTEC(可変バルブタイミングリフト機能)」と燃費向上に大きく寄与する独自のハイブリッドシステム「IMA(インテグレーテッド・モーター・アシスト)」を組み合わせたもの。知能化制御、フリクション低減、軽量コンパクト化により、現行型と比べ、システム出力を約20%高めて走行性能を向上、5%以上の低燃費化と世界最高レベルの排出ガスクリーン性能を達成して環境面の配慮を高めたという。

 ガソリンと電気モーターを併用する「ハイブリッド車」(HV)の生産を、トヨタ自動車<7203>が2006年に50万台に倍増する動きを見せたことに、ホンダ専務の白石基厚・本田技術研究所社長は「ハイブリットがメジャーになるまでには、インフラの整備に相当時間がかかる」とトヨタをけん制。「ハイブリッドは否定しないが、地球環境のためには、内燃機関の効率化を優先することを着実にやりたい」とホンダ独自の環境に対する姿勢を強調した。

 シビックは、全世界で年間約60万台販売する同社の主力乗用車で、新型は世界6極での生産販売を予定。同日、同じく今秋発売の新型シビックには、走行状況に合わせてバルブ開閉タイミングを制御する新開発の「1.8リットル i-VTECエンジン」を搭載すると発表した。【了】

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