【セルジオ越後コラム】なでしこジャパンから考える“世論”
18日に、菅総理大臣からなでしこジャパンに国民栄誉賞が授与され、その様子がワイドショーで生中継された。
彼女たちが成し遂げた偉業に疑いの余地はない。日本中に明るいニュースを届けたという点で、国民栄誉賞に値するものであったと思う。しかし同時に、実に政治家らしい判断だったとも感じる。菅内閣だけでなく、各知事もそうだね。千葉県、東京都……。政治社会の中では当然のことだけど、スポーツ選手の純然たる功績の、おいしいところどりをしているように思えてならない。
政治家が動くときというのは、世論が動いたときだ。彼らはメリットがなければ動かない。逆に言うと、なでしこジャパンは自分たちの力で世論というとても大きなものを動かしたのだ。それによって、社会を巻き込み、ついに国民栄誉賞をもらうまでに至った。世論が作られると、「知らない人」「関係ない人」も動く。それまで女子サッカーにまるで興味のなかった人たちが、競技場へ足を運び、彼女たちのサッカーを観て、その競技に理解を示してくれるようになる。
ここで改めて思うのは、ある部分で世論を作る立場にあるマスメディアの重要性だ。世論ができれば、大きなものが動く。マスメディアは、それだけの影響力があるということを自覚し、スポーツに真摯に向き合い、一過性のものを作ろうとするのではなく、長い目で見たときのスポーツ文化を追い求めてほしいね。日本にスポーツ文化が根付くためには、関わる人間全員にそうした意識が必要だと思う。
さて、19日には、なでしこジャパン対なでしこリーグ選抜の試合が行われる。例年、なでしこリーグのオールスターは西が丘で開催されていた。それが一気に国立へジャンプアップだ。なでしこジャパンは、世界王者として、旬のコンテンツとして、勝ち続けなければならない宿命になった。かかるプレッシャーはW杯前と比べものにならないだろうが、それを跳ね返し、溌剌としたサッカーを見せてくれることに期待したいね。
彼女たちが成し遂げた偉業に疑いの余地はない。日本中に明るいニュースを届けたという点で、国民栄誉賞に値するものであったと思う。しかし同時に、実に政治家らしい判断だったとも感じる。菅内閣だけでなく、各知事もそうだね。千葉県、東京都……。政治社会の中では当然のことだけど、スポーツ選手の純然たる功績の、おいしいところどりをしているように思えてならない。
ここで改めて思うのは、ある部分で世論を作る立場にあるマスメディアの重要性だ。世論ができれば、大きなものが動く。マスメディアは、それだけの影響力があるということを自覚し、スポーツに真摯に向き合い、一過性のものを作ろうとするのではなく、長い目で見たときのスポーツ文化を追い求めてほしいね。日本にスポーツ文化が根付くためには、関わる人間全員にそうした意識が必要だと思う。
さて、19日には、なでしこジャパン対なでしこリーグ選抜の試合が行われる。例年、なでしこリーグのオールスターは西が丘で開催されていた。それが一気に国立へジャンプアップだ。なでしこジャパンは、世界王者として、旬のコンテンツとして、勝ち続けなければならない宿命になった。かかるプレッシャーはW杯前と比べものにならないだろうが、それを跳ね返し、溌剌としたサッカーを見せてくれることに期待したいね。
関連情報(BiZ PAGE+)
サッカー解説でお馴染みのセルジオ氏による辛口コラム。