ウディネーゼに0−7と屈辱的な大敗を喫し、涙を流して別れを告げた際、デリオ・ロッシ監督は未来をすでに予言していた。彼は、「いつかパレルモに戻るだろう。自分がここに何かを残したということが分かっているからね」と話していたのだ。社交辞令? 別れのあいさつ? いや、ロッシ監督は自分がまだパレルモにとって有益だと感じていたのである。

あとは、マウリツィオ・ザンパリーニ会長がそれを理解し、彼を受け入れるのを待つだけだった。そして、36日間の“有給休暇”を経て、ロッシ監督はパレルモへと戻ることになったのだ。一方で、ザンパリーニ会長のクラブでは恒例の監督交代が、セルセ・コズミ監督にも訪れることになった。コズミ監督は数字の上では3カ月にまたいで指揮を執ったが(2月28日に就任し、4月4日に退任)、実質的には4試合しか采配を振るっていない。そしてそのうちの3試合で黒星を喫した。

パレルモは3日、クラブの公式サイトでコズミ監督の解任とロッシ監督の復任を発表した。これからどうなるのだろうか? パレルモは20日と5月10日にコッパ・イタリア準決勝でミランと対戦する。ファイナルに進出すれば、ひどいシーズンを救うことにつながるだろう。

ザンパリーニ会長が「かつてのドクター」と称したロッシ監督は、チームの士気を取り戻さなければならない。3日のカターニアとのシチリアダービーで0−4と敗れ、チームはサポーターから激しく抗議された。さらに、MFジュリオ・ミリアッチョが「君らはチームばかり攻撃するけど、責任は幹部たちや会長にもある」とショッキングなコメントを残している。

コズミ監督は1勝3敗という最悪の結果で去ることになった。その1勝も、パレルモの功績というよりミランの失態だ。得点はミラン戦での1ゴールのみ。失点はカターニア戦での4失点を含め、7つも許している。さらに、カターニア戦の前にはFWファブリツィオ・ミッコリとトラブルになったと言われている。また、MFハビエル・パストーレをベンチスタートとしたことで、ザンパリーニ会長と衝突したことは間違いない。

また、3日はパルマでも監督交代があった。パルマは3日の試合で最下位バーリに1−2と敗北。試合終了から1時間半後、パスクアーレ・マリーノ監督の解任が発表されている。ピエトロ・レオナルディSD(スポーツディレクター)が明らかにした。後任は今後発表される。