サッカーW杯南ア大会でベスト16入りを果たした韓国代表の中には、Jリーガーの李正秀(元・鹿島アントラーズ)選手がいたが、趙広来(チョ・グァンレ)監督が率いる新生韓国代表にも5人のJリーガーがいる。ほかにも、多くの若い選手が日本行きを希望しているというが、韓国メディアは有望な選手が日本に殺到する事態に警鐘を鳴らした。

 記事は、有望な若い選手がJリーグに向かう背景として、Kリーグを上回るJリーグのインフラや観客数、そして金銭面でも優位であり、ヨーロッパより進出しやすい点などを挙げる。ただ、Jリーグでもレギュラーの確保は容易ではないと主張。それでも日本行きを希望する選手が多いのは韓国のドラフト制度の問題点に起因すると指摘する。

 韓国では、球団は自由競争による出費を抑えるためにドラフト制度の維持を訴えるが、選手側としては望んでいる球団に行けるわけでもなく、年俸も期待値に及ばないため、海外進出で比較的行きやすい日本に殺到するという。

 同メディアは、韓国サッカー界のドラフト制度の問題点を指摘しながらも「全世界の選手たちと競争ができるヨーロッパならともかく、日本に殺到するのは望ましくない」とし、選手たちのJリーグ行きを防ぐためにはドラフト制度の補完が至急だと論じた。

 韓国では、若い選手たちのJリーグ進出には批判的な声が多い。選手たちがレベルの高くない日本に集まるのは「ただ収入の高さに尽きる」と批判する韓国メディアもみられる。

 しかし、2010年1月にJ2リーグのサガン鳥栖に入団したキム・ミンウ選手は「日本でも見習う点が多い」と述べ、パスと組織力を重視する日本サッカーの技術的な部分を高く評価。特に力より技術を磨きたい身長の低い選手にとっては、「自信と技術を向上できる良い舞台だ」との見解を表した。(編集担当:永井武)



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