「ルビン・カザンが良いレベルにあるロシアのリーグを制覇したことに賛辞を送る。だが、我々は彼らを恐れてなどいない。我々はルビンを上回っており、私は明日の試合で我々が勝つと思っている」

決勝トーナメント進出が懸かるチャンピオンズリーグ・グループリーグ最終節のルビン・カザン戦を翌日に控え、インテルのジョゼ・モウリーニョ監督は記者会見で、非常に神経質に、そしてごう慢な様子でこう語った。

言葉数少ないモウリーニョ監督は、ケガで戦列を離れていたMFヴェスレイ・スナイデルが回復したことを明らかにしている。戦術面に関する質問で、彼が答えたのはこれだけだ。先発メンバーに関してほかの質問がなされると、“スペシャル・ワン”はその場にいた全員を見回し、次のように述べた。

「記者たちはいつだって、試合前にメンバーを知ることが非常にうまい。だが今回、私は誰にも何も言わなかった。スタッフたちにすらね。だから明日、君らメディアがどれだけ優秀なのかを見てみよう」

さらに、勝利が義務づけられていることから生まれるプレッシャーをコントロールするために、これほどデリケートな一戦に向けて特別なことをしたかと問われると、モウリーニョ監督は「ノー」とすげなく返答。インテルがどんな試合をしなければいけないかという質問には、「勝たなければいけないというだけだ。ドローでもいけない」とだけ答えた。バルセロナ戦との比較については、「我々が戦ったのは15日〜20日前だ。もう私は覚えていない」と一蹴している。

だが、ルビン戦の結果とモウリーニョ監督の今後に関する質問を避けることはできない。ただ、この質問に同監督がどう反応するかは、予想できるものだっただろう。同監督は「質問が分からない」と返答。記者会見の最後にも、「楽しかったよ」と締めくくり、イタリア『RAI』を除くテレビ局との話を拒否している。非常にナーバスな記者会見で、この試合前にモウリーニョ監督がどれほど苦しんでいるかを表しているだろう。

一方、スナイデルは少ないながらも落ち着いた言葉で出場する見込みだと認めている。

「自分がインテルのお守りだと感じるか? 僕がいようがいまいが、明日は難しい試合が待ている。僕はインテルの18人の選手の一人というだけで、僕がいなくてもチームは勝てるはずだ。実際、僕抜きでそういうことはあったんだからね。僕が出場し、インテルが勝ったとしても、それはすべて僕の功績というわけじゃない。とにかく、明日必要な結果は一つだけだ。僕らは3ポイントを獲得しなければいけない」