世代の壁を超えて時代は流れていきます。1980年代後半から1990年代前半に登場したインターネットは、今や世界中に普及しています。

こうした中、生まれながらにインターネットやパソコンのある生活環境の中で育ってきた世代が世界に増えてきました。人は彼らを「デジタルネイティブ」とよび、次世代を担う人々とみています。

今回は、そんなこれからの時代を担うデジタルネイティブについてみてましょう。


■デジタルネイティブとは
詳細な年代は特定されていませんが、インターネットが登場した以降に生まれた世代を「デジタルネイティブ」と呼ぶことが多いようです。つまり、子供の頃からインターネットが存在し、使ってきた年代・世代ということです。

インターネットの誕生をTCP/IPの仕様から定義された1983年とすれば25年、1990年のWWWシステムの確立とすれば18年となりますので、25〜18歳未満の人が「デジタルネイティブ」世代といえそうです。


■デジタルネイティブの特徴は?
デジタルネイティブ世代は、生まれたときからインターネットやパソコンなどのデジタルな環境があり、それ以前の世代のようにアナログからデジタルへ移行した世代とは、デジタル環境に対する認識が異なるという指摘があります。

デジタルネイティブ以前の世代では、アナログをデジタルに置き換えて理解しますが、最初からデジタル環境の中で育った世代は過去のアナログ環境の感性や習慣などの影響を受けないと言われています。


■デジタルネイティブの語源
最初にデジタルネイティブという言葉を用いたのは、ガードナー社のピーター・ソンダーガード氏といわれています。

ピーター・ソンダーガード氏は、生まれながらにITに親しんでいる世代を「デジタルネィティブ」、それ以前のITを身につけようとしている世代を「デジタル・イミグレイト」と定義し、「デジタルネィティブ」は新時代の人類とも語っています。

「デジタル・ネイティブを意識したIT戦略が急務に」、米ガートナー リサーチ部門最高責任者のピーター・ソンダーガード氏 - ITPro


■ネットに抵抗感をもたないバランス感覚
デジタルネィティブの特徴としては、インターネットサービスへ抵抗がなく、積極的の利用する点にあります。ネットオークションでも気になる商品は購入し、気に入らなければ直ぐに販売するなど、販売と購入バランスが良い点が指摘されています。

デジタル・ネイティブ層は「どんどん買ってどんどん売る」 - @IT


■10年後はデジタルネィティブの世界?
デジタルネィティブは、今後10年で消費者としてだけではなく、社会に進出して企業内の中核に入り込み旧時代のシステムを変換していくとも期待されています。従来の孤立したシステムから一般参加型への変革に業界も期待しているようです。


■あなたのデジタルネイティブ度は?
2008年9月、NHKスペシャル「デジタルネイティブ 〜次代を変える若者たち〜」でも特集され話題にもなりました。
また、NHKサイトでは「デジタルネイティブ度チェック」も公開されていますので、興味のある方は、ご自分のデジタルネイティブ度を調べてみてはいかがでしょうか。

デジタルネィティブ - NHK


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