いよいよ4月から改定される「パートタイム労働法」に

伴い、各業界では、非正社員から正社員化へシフトが

急速にすすんでいる。特に金融業界と流通業界では

顕著に正社員化が進んでいる。確かに労働人口が減少

傾向をたどるなか、確実に人材の囲い込み、労働者の

モチベーションアップなどでは有効であると考える。

しかし、企業としては、単に処遇だけ切り替えれば済む

話なのだろうか?

一番恐れているのは、たとえば派遣社員→正社員に切り替えたとする。

会社は、「あの人はすでに正社員だから、このくらいはできるだろう(もしくは、やってもらわないと困る)」という要求が当然あるだろう。

一方、正社員化された当人は、「そんなに急には変われない」と戸惑うだろう。こうなると元々の社員と社員化された人たちとの間でギャップが発生することは容易に想像がつく。

つまり、非正社員から正社員になることによって、会社だけでなく、新社員本人にも様々な課題がのしかかってくるわけだ。

しかし、一体、非正社員から正社員になると何が変わるのだろうか?
たとえば派遣社員と正社員との差。

「意識?」「心構え?」「生産性?」さまざまな要素があると思うが、これらのように可視化できない部分と可視化できる部分の両方に変化が発生する。

可視化できる部分には、実際にこんな変化が発生するだろう。

□個人作業より協業が増加していく。

□指示命令待ちから自律的に仕事を行う行動が必要。

□会議に参加するようになる。

□部下や後輩を持つようになる。

□人事考課が行われる。

□目標を持つようになる。

□時間よりも生産性を意識しなければならない。

などなど、これ以外にも、非正社員と社員の間では、数多くの「目に見えない相違点」があるのだ。

昨日まで、専門性重視で仕事をしてきた人材がいきなり明日からこれらの行動をとることができるだろうか?

無論例外な人もいるだろうが、そう簡単ではない。


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