AAA公園落書き騒動 現地取材で「余罪?」浮上
人気ユニット「AAA(トリプルエー)」のメンバーが米国の観光地の岩に落書きをしていた問題は収束せず、かえって「延焼」が進んでいる。米国在住の日本人が現地を取材して「落書きは複数あったのではないか」という説を唱えているからだ。現場写真も付いているが、所属事務所は「コメントは控えたい」としている。
夕刊紙報道でまた「火勢」拡大
「発火源」はAAAのメンバー、伊藤千晃さん(20)が7月25日付けでブログに掲載した記事だった。米国バルチモアから帰国したことを報告する内容で、「書いてきましたo(^-^)oバイチャ(^O^)」という文章とともに、岩に黒い色のスプレーで「JPN AAA 2007」と書かれた写真を掲載したのだ。
これが「観光地で落書きをするとは何事だ」などと批判を呼び、掲示板が炎上。J-CASTニュースがこの話題を8月2日に取り上げると、記事のコメント欄にも賛否両論が殺到。コメント数は900件に迫る勢いで、J-CASTニュースの1つの記事に対するコメント数では過去最高記録を更新している。当初は、落書きを非難する声と、ファンによる擁護論が入り乱れていたが、現在は中高生とみられるファンからの「擁護コメント」の論理の稚拙さを指摘する声が目立っている。さらには
「同じ女子高校生として擁護派意見にあきれるとしか言いようがない…
なんでこんな考えができるんだ?
女子中高生=非常識と思われてるのが実に不愉快
小学生以下じゃないか、ちゃんと責任は取るべきだろ?」
という声も飛び出し、「場外乱闘」の様相さえ呈している。
8月3日になって、「AAA」メンバーとスタッフが公式ウェブサイト上に謝罪文を掲載。現地にペイント書き込みが多かったこともあり、現地コーディネーターと相談の上、岩場にスプレーで記念として書き込んだが、帰国後に「迷惑行為」であることが判明したという。文面には、「現地の管理事務局へお詫びを申し上げるとともに、補修に向けての話を進めております」ともあり、事態はこのまま収束するかにも見えた。
ところが、翌8月4日に「夕刊フジ」がこの問題を取り上げたことで、再び風向きが変わったのだ。同記事では、所属事務所側の「スプレーは現地で観光客向けに売られていた」「イメージでいうと、横浜市桜木町みたいなところ。落書きをするのが観光のひとつになっている」といったコメントを紹介。同紙ではわざわざ横浜市に取材、「そのような例えに出されるのは本意ではない」との「憤慨コメント」を引き出し、火に油を注いだ。さらに、事務所は「法に触れていない以上、処分は考えていない」とコメント。なにやら安倍内閣の不祥事に対するそれを想像させる。
落書きのためにわざわざスプレーを外部から持ち込んだ?
そんな中、8月3日ごろからは、今回の騒動の経緯をまとめたサイトが登場(現在はアクセスできない状態)、グーグル・マップなどで、岩の場所を紹介していた。さらに、8月6日には、在米日本人によるものと思われる「現地報告」が掲載された。2ちゃんねるの書き込みから転載されたものと見られるが、AAAメンバーがブログに掲載していた岩の写真と全く同じ岩の写真がブログの写真より高解像度で掲載されており、落書きが行われた場所で写真が撮影されたことは間違いないようだ。同報告によると、明らかに日本人の手による落書きがあったとし、問題になった写真のほかに
「日本 AAA 2007.7.22」
「とりぷるえー」
などと落書きされた岩の写真も掲載されていた。さらに、現地ではスプレーは売られていなかったという。これが本当であれば、落書きのためにわざわざスプレーを外部から持ち込んだ可能性が高い。2つめと3つめの落書きも、1つめの落書きと同じ色だったが、これらが実際にAAAメンバーによって書かれたものなのかははっきりしない。
J-CASTニュースでは、事実関係を確認するため所属事務所のエイベックスに取材を申し込み、落書きの件数、スプレーの入手経路、落書き補修のスケジュールなどについて問い合わせたが、
「公園管理事務所に対しては、会社として正式に謝罪を申し入れ、すでにご理解をいただいております。それ以外については、コメントを控えさせていただきます」
とのみ話すだけだった。