旭山動物園/「ととりの村」(画像は2008年撮影)。施設内にある池では、着水するようすやエサを探す姿などを観察できる/(C)旭川市旭山動物園

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2018年4月28日(土)、いよいよ旭山動物園の夏期開園がスタート! 観覧時間が延び、屋外展示も増えて楽しみ倍増ですが、忘れちゃならないのが「ととりの村」。昨年度、改修工事のため観覧できなかったこちらの施設も、ついにオープン!

旭山動物園/「ととりの村」に新たに設置された潜望鏡/(C)旭川市旭山動物園

「ととりの村」は1997年に完成した、行動展示の先駆けとなる施設。全体を巨大な網で囲み、水鳥たちが自由に飛ぶ姿が観察できるようになっています。今回の改修工事では老朽化による水漏れ、天井の網の修繕をしたほか、水の中を覗ける潜望鏡を新たに3つ設置!

潜望鏡は観察用通路の、少し池のほうに突き出た場所に設置されているので、ぜひのぞいてみてくださいね。

2018年4月24日現在、「ととりの村」にいる水鳥は12種類。よく水に潜るカモの仲間でオスは白と黒のツートンカラーの「キンクロハジロ」、硬いヒシの実を頑丈なクチバシで割って食べることが名前の由来の「ヒシクイ」、全身が黒く、赤いクチバシが特徴の「コクチョウ」などさまざまですが、春に注目したい鳥が「オシドリ」。

なぜかというと、オシドリのオスの羽が一番色鮮やかになるのが春だからです! これは繁殖羽と呼ばれていて、メスにアピールするためのもの。去年は5月中旬頃まで見られたそうですよ。メスが卵を産み、ヒナが誕生する頃には地味な羽(非繁殖羽)に変わるので、派手なオスを見るならば早めに動物園へ行くのをオススメします! 「どうしてわざわざ地味な羽に変わっちゃうの?」と疑問に思う方もいるでしょうが、これは外敵から身を守るため。派手だと見つかりやすいですからね。一方、メスはヒナを連れて地上を移動することも多いため、1年を通して地味な色をしているのだとか。

ちなみに、「……メスにアピール?」となんとなーく引っかかった方。「オシドリ」というと、「おしどり夫婦」なんて言葉が思い浮かびますもんね。この言葉通り、一度相手を決めたら生涯ペアを変えないのかと思いきや、実は「オシドリ」は毎年相手を変えるそう。まったく「おしどり夫婦」じゃないんですよ。

いよいよ今週末の夏期開園、1年ぶりに見られる「ととりの村」で潜望鏡も派手なオシドリも、ゆっくり楽しんでくださいね!

※写真提供:旭川市旭山動物園

旭川市旭山動物園 ■開園期間:夏期開園4月28日(土)〜11月3日(祝)※4月9日(月)〜27日(金)は休園 ■時間:夏期開園9:30〜17:15(入園は〜16:00)、10月16日(火)〜11月3日(祝)は9:30〜16:30(入園は〜16:00) ■住所:旭川市東旭川町倉沼 ■電話:0166・36・1104 ■料金:大人820円、中学生以下無料(北海道ウォーカー・出村聖子)