福岡ソフトバンクホークス工藤公康監督が、3日放送のフジテレビ「ビートたけしの私が嫉妬したスゴイ人」にVTR出演。埼玉西武ライオンズのシニアディレクターで、現役時代にチームメートだった渡辺久信に嫉妬していたと明かした。

カーブを持ち味とする技巧派の工藤と、150キロの速球を武器とする剛腕の渡辺。西武の黄金期に貢献した2人だが、工藤は「レベルが2つくらい高い」と、野球選手として渡辺の能力は「質が違う」「どうやっても埋められないモノ」と称賛する。

練習時も自分の球が遅く見えないように渡辺の隣で投げず、誰もいない室内練習場で延々と渡辺の投球フォームを練習したという工藤。だが、自身の得意技で「覚えるのが一番難しい」カーブを教えた際も、30分もしないうちに渡辺にマスターされ、「こんな人間が世の中にいたんだ」と圧倒された。渡辺がノーヒットノーランを達成したときは、「うらやましくてしょうがなかった」という。

当時は「左の工藤・右の渡辺」と言われたが、工藤は「エースというのはただひとり。そのエースたる成績を残したのは彼しかいない」と、渡辺こそが真のエースだと嫉妬していたことを明かした。

それだけのライバル心があっただけに、“勝負”はグラウンドの上だけにとどまらない。私生活でも、工藤はバレンタインのチョコレートの数を競ったが「圧倒的に勝てなかった」。手作りチョコが多かった渡辺と違い、自身は市販のチョコが多く、「ファンの人の想いもまったく違う」と苦笑した。

VTRが終わると、ゲスト出演の伊集院光は現役時代の工藤が素直に心情を明かすタイプではなかったとコメント。かつて「新人類」と言われ、飄々としていた工藤が激しい闘争心を秘めていたと明かしたことに「僕らの世代の野球ファンはビックリ」と驚きを露わにした。