外見で収入まで差がつく!? “見た目の良さ”にまつわる現実と対処法
皆さん、合コンなど出会いの場に参加した際に、相手の一体どの部分を見て好き嫌いを決めていますか? また、相手側からみて、自身のどの部分が評価されていると思いますか?
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見るべきポイントは人によって様々かと思いますが、やはり“見た目”は外せないというのが、現実的なところかと思います。特に合コンなんかは短い時間で相手のことを判断する必要があります。限られた時間のなかで得ることのできる情報としては、“見た目”がウエイトをしめるのも無理はありません。
世間では人を見た目で判断してはいけないという教えがありますが、こと合コンという場では、見た目を重視している人も多いことでしょう。というのも、皆さんの経験上、人は見た目である程度は判断できると思っていませんか?
朝日新聞社が行った調査によると(2006年・3037人対象)、「第一印象を重視しますか?」の問いに対して、82%もの人が「はい」と回答。多くの人が第一印象に頼っていることがわかりました。それは過去の経験から正しいという実感があるからでしょう。
なぜ、こんなに多くの人が“見た目”で人を判断するのでしょうか。今回は、書籍『人は見た目が9割』を参考に、見た目について探ってみました。
心理学の世界では、第一印象というものはかなりインパクトがあるものとされています。初めて会った時の印象はかなり強固で、その後、2回目、3回目と数を重ねて会って別の印象を受けたとしても、その人の印象は変わりにくくなります。
ですので、初めて会った時に、「美人だな」「可愛いな」「優しい人だな」と思った相手に対して、別の印象を持つことが少ないため、第一印象はあたると考えがちなのです。これを「初頭効果」といいます。
また、「やまびこ効果」というのもあります。これは、最初に好印象をもつと、次に会う時に気持ちが軽くなるというもの。また、その態度が相手にも伝わり、双方共に気が楽になり、会話もはずむのです。ですので、最初が良い印象だと、その印象は変えにくく、かつ、その態度が相手にも伝わり交遊的な関係になるのです。
私たちはこういった経験があるから、第一印象はあたっていると考えるようになるのですね。やっぱり第一印象って大切。
そんな第一印象を左右する「見た目」はどのように判断されているのでしょうか。この見た目に関しては、様々な調査が行われています。
美に関する経済学を研究しているダニエル・S・ハーメルメッシュ教授によると、見た目が良い人は、高い給料やイベント・パーティーへの招待、会社内での特権などの役得を得る機会が多いとのこと。特に収入に関しては、見た目が良い人は、見た目が標準以下の人よりも、生涯で平均約1780万円多く稼ぐと言うのです。
見た目の良い男性の場合は3%多く、見た目の良い女性は4%多く稼ぐ可能性が高いと。生涯年収が見た目で変わることもあるとは……驚き。見た目に自信がない筆者にとってこれは悲報です。
これでは損することばかりだと嘆きたいところですが、このような調査もあります。華中科技大学のYan Zhang氏の調査によると、その人のもつ「性格」が、見た目の評価に一定の影響を与えるとのこと。これは、見た目に自信がない私にとって朗報。何とかがんばれるかも。
Yan Zhang氏の調査は2回にわたって実施。まずは120人の男女をランダムに3グループに分け、それぞれに普通の表情をした女性の写真60枚を評価してもらいました。その2週間後に再度集まってもらい、同じ3グループが同じ写真を評価。ただ、それぞれのグループに違う設定を行いました。
外見のみの写真で行った1回目の調査では皆、評価水準は同様のものだったにも関わらず、2回目の調査では「(1)良い性格であるという説明文+写真」「(2)悪い性格であるという説明文+写真」「(3)写真のみ」とわけた結果、(1)(3)(2)の順番で評価されたのです。良い性格であることを知ったことで、評価が上がったのです。こういう調査結果は嬉しいもの。私みたいな者は、見た目のビハインドを性格で補いたいところです。
以上をまとめてみると、私たちの多くは人を見た目で判断しがちですし、また、判断されがち。ただ、そんな見た目にも少なからず「性格」という情報も加味されていることがわかりました。性格で見た目の評価を変えることもできるのです。
とはいえ、多くの方が第一印象を重視していることがわかった今回。仕事でもプライベートでも、きっちりしようと思い、襟を正す良い機会となりました。冬に向けて出会いのシーンも多くなるかと思います。是非、最初のイメージを大切にし、ステキな恋人を見つけてください。
<参考書籍>
『人は見た目が9割』竹内一郎著(新潮社)