寂しい時、悲しい時、不安な時、人は暗い闇の中をどこへどう進んでいいのかわからなくなる。そんな時、自分の中にしか見えない光を灯し、それが照らす道を進む。この灯火をノンフィクションライターの石井光太氏は「ちいさなかみさま」と名付けた。『ちいさなかみさま』(石井光太/著、今日マチ子/イラスト、小学館/刊)は、石井氏が実際の市井の人々に取材をするなかで見つけた、それぞれの人々の心に宿る「ちいさなかみさ