この20年ほどで「発達障害」という言葉は急速に広がり、一般にも認知されるようになった。それによって適切な診断と対処の機会が得られようになったのは、もちろん社会としての前進ではある。ただ、その弊害についても考える時期に来ているのかもしれない。というのも、「発達障害」と診断されるケースは、今猛烈に増えているのである。そもそも発達障害は、生物学的基盤によって起こる、中枢神経の機能的発達の障害とされ、遺伝的