皇室に初めてクルマが導入されたのは、1905(明治38)年のことで、有栖川宮威仁(ありすがわのみやたけひと)親王という「自動車の宮様」と呼ばれた皇族が個人輸入したクルマ「フランス製ダラック号」だった。その後、宮内省に自動車の必要性を説き、正式に導入されたのが1913(大正2)年3月のことだった。古来の輿(こし)にはじまり、馬車、船舶、鉄道に次ぐ5番目の乗り物であった。クルマの話題は、佳子さまの日常(1)の中でも