戦国時代の本でも映画でも、たびたび登場するのが、信長の清洲城。1560年6月12日未明、信長はこの城で「人間五十年、夢幻の如くなり」と『敦盛』を舞うと、日の出とともに飛び出し、24キロを一気呵成に疾駆して、昼には桶狭間の戦いで戦国の世を一変させてしまった。まさに天下布武。その大転換の起点が清洲城にほかならない。 もっとも、尾張の大ウツケ、と呼ばれた信長が生まれ育ったのは、名古屋城。と言っても、当時は、