キラーアプリはないが、アップルはスマートウォッチで大きく賭けに出る
500万本のスマートウォッチが市場に登場予定だ
(写真:4月に発売のApple Watchはいくつかの機能を削減したとも言われている)
驚くことではないが、アップルは同社の新しいApple Watchについて壮大な計画を持っている。不運にも、同製品で最も魅力的と思われた機能のいくつかを開発室に置いてきたかもしれないが。
関係者がウォール・ストリート・ジャーナルに語ったところによると、アップルは500万本以上のApple Watchをアジアのサプライヤーに発注したということだ。同製品発売の際には、4月から最初の3か月間をこの発注分で賄い、LG、Motorola、Asus、サムスン、ソニーらが2014年に発売にこぎつけたAndroid Wearを数で圧倒するとみられる。
Canalysによると、2014年のAndroid Wear販売台数は72万本だった。アップルは1四半期でその5倍以上の販売数を目標にしているとみられる。記録的なiPhone販売台数を経験したこともあって、同社は目標達成に自信を持っているようだ。
同紙によると、最初の500〜600万本の発注のうち半分は349ドルのエントリーモデルとなる、Apple Watch Sportで占められる。3分の1は中間のApple Watch、残りはハイエンドのApple Watch Editionとなりそうだ(これら2つのモデルの価格はまもなく確定する)。
より豊かに、より不健康に
しかしApple Watchのより進歩した健康関連機能は、その多くが開発過程で削減されてしまった。同製品では身体の動き、歩数、心拍数の計測は可能となっている。しかし、ウォール・ストリート・ジャーナルの情報源によると、アップルには、第1世代のモデルの機能を削減せざるを得ない、より重大な問題があるのだという。
同紙の報道では、これらの機能のいくつかは実装するには複雑すぎるという。その他の機能は、アップルが何としてでも避けたい厄介な規制問題に関わるため、削減された可能性があるとのことだ。例えば血圧とストレス追跡機能について言及されているが、これらの機能は将来のバージョンでApple Watchに搭載される可能性がまだある。
報道によれば、心拍センサーやインタラクティブな通知など、同製品のユニークな特徴のいくつかは、削減された機能の穴埋めとして追加されたという。アップルは4月の公式リリースに先立ち、この件に関するコメントを発表していない。
トップ画像提供:Apple
David Nield
[原文]