中国メディアの車雲網は5日、人や車、道路などをネットワークで結ぶ構想「Internet of Vehicles(車のインターネット)」について、「日本は同分野における先進国だ」と論じる記事を掲載した。(イメージ写真提供:123RF)

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 中国メディアの車雲網は5日、人や車、道路などをネットワークで結ぶ構想「Internet of Vehicles(車のインターネット)」について、「日本は同分野における先進国だ」と論じる記事を掲載した。

 記事は、日本ではホンダが提供するインターナビ・リンクや、トヨタのG-BOOK、日産のNissanConnect CARWINGSといった自動車向けネットワークサービスが存在することを紹介し、交通安全や交通渋滞の緩和、燃費向上などに活用されていると伝えた。

 続けて、交通安全において、警察庁の統計を引用し、日本では1995年から交通事故で死亡する人の数が減少し続けているとし、「日本ではGPSと連動する自動車向けネットワークサービスによって事故後に迅速に救援を呼ぶことができる」と紹介した。

 さらに、日本のカーナビは刻々と変化する交通状況に対応できるとし、渋滞の少ない道路を自動で検索できると紹介。交通渋滞を回避できることで、運転手は渋滞に巻き込まれることで浪費する時間を大幅に減少できるうえ、ガソリンの浪費を抑え、大気汚染物質の排出も減らせると伝えた。

 また記事は、自動車向けネットワークサービスは日本の自動車メーカーにとって他国のメーカーに対する競争手段の1つであるとし、トヨタやホンダ、日産が1980年代からすでにネットワークサービスの開発に向けて電子機器メーカーと協業を開始していたことを紹介。さらに、自動車に搭載されるカーナビはもはやナビゲーションだけでなく、さまざまな用途として使用できる電子端末の役割を担っていると伝えた。

 続けて、中国でも自動車が身近な存在となり、自動車向けネットワークサービスも充実しつつあるとし、中国は日本の自動車向けネットワークサービスの過去から現在までの趨勢に学ぶべきであると指摘。中国の自動車メーカーは基幹技術を持たないため、日本の自動車メーカーをはじめ、外資メーカーには敵わないとしつつも、中国でも必須のサービスとなるであろう自動車向けネットワークサービスを充実させることで、中国の自動車メーカーも今後は日本メーカーなどにも太刀打ちできるようになるのではないかと期待を寄せた。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)