台湾メディアの中国時報の24日付報道によれば、出張先の台湾で脳幹出血によって倒れ、現地の病院に入院した日本人男性がこのほど、台湾人企業家の寄付によって無事に日本へ帰国するという出来事があった。

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 台湾メディアの中国時報の24日付報道によれば、台湾への出張から日本へ帰国する途中で脳幹出血によって倒れ、台湾の病院に入院した日本人男性がこのほど、台湾人企業家の寄付によって無事に日本へ帰国するという出来事があった。

 報道によれば、脳幹出血によって倒れたのは東京から建材の買い付けのため台湾を訪れていた50歳の日本人男性だ。男性は台湾での買い付けを終え、日本へ向かう帰国便のなかで体調を崩したという。男性が搭乗していた航空便は台湾の空港へ引き返し、男性はそのまま病院に入院した。

 入院後、男性の家族が台湾を訪れ、「日本での治療」を望んだものの、男性の家族は帰国に伴う莫大な費用を負担することができなかった。その後、入院した日本人男性について現地で報道がなされると、費用全額にあたる160万台湾ドル(約540万円)の寄付を申し出る企業家が現れ、同企業家のおかげで日本人男性は無事に日本に帰国することができたという。

 記事は、台湾人の企業家は「匿名」で160万台湾ドルを寄付したと伝え、企業家が寄付にあたって「お金を返す必要はないので、余裕ができたら今度は別の人を助けるためにそのお金を使って欲しい」と語ったことを伝えた。

 台湾人の企業家が日本人男性のために寄付を申し出た理由は、企業家が過去に日本でスキーをしていた際に怪我(けが)をしたことがあり、日本人に親切にされたことがあるためだという。記事は「当時の恩に報いるため、企業家は160万台湾ドルを寄付した」と伝えたほか、企業家の秘書が、「当時の恩に報いる機会をいただき、(企業家は)とても感謝している」と語ったことを伝えた。(編集担当:村山健二)