スマホ旧プラン受けつけは残り2か月を切った! 9月以降でも旧プランを使うための裏ワザ

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大手ケータイ各社が通話し放題の新料金プランにしのぎを削っている中、ひっそりと終了するものがある。それは、今までスマートフォン契約時にほぼ必ず契約していた音声プランだ。新料金プランの登場にあわせ、これまでの旧音声プランの新規受付は、KDDIを除き8月末に終了する。

元ケータイ販売のプロである筆者が、現在の(旧)プラン受付がいつ終了するのか、そして終了したら、どのような影響があるのかを解説しよう。

●旧プランを契約できるのは8月31日まで
ここで、ケータイ大手3社の旧プランと受付終了日を確認しよう。

・NTTドコモ タイプXiにねん 月額743円 8月31日でプラン受付終了
・KDDI LTEプラン 月額743円 しばらく継続予定
・ソフトバンクモバイル ホワイトプラン 月額934円 8月31日でプラン受付終了
※上記プランはそれぞれ2年契約を前提としています

ここで注目したいのは、KDDIのLTEプランである。新料金プランが発表された当初、KDDI(au)のホームページ上には2015年2月末をもって新規受付を終了するという文言が存在したが、現在はその記述がなくなっている。これはしばらく他社や自社の状況や推移の様子を見て継続するのか、受付終了に移行するのか、検討しているとも受け取れる。
とにかくKDDIは、しばらく旧プランで登録できそうだ。

それ以外の2社、NTTドコモとソフトバンクモバイルは8月31日をもって旧プランの新規受付を終了する。すなわち、9月1日からは通話するしないにかかわらず通話定額の新料金プラン(スマートフォン月額2,700円、フィーチャーフォン月額2,200円など)しか契約の選択肢はなくなるのだ。

●旧プランを維持、新規契約が必要な人はどんな人だろう
ここで、780円ないし980円で通話を維持できる旧プランが必要な人、旧プランを維持すべき人を明確にしておこう。

・最低維持費で電話番号を持っていたい
これは、契約解除料のために2年更新更新月まで維持したい、緊急時用に用意しておきたいなど、通常は利用を控えて通信料金を可能な限り安くおさえて電話番号を維持したい人の場合だ。

・家族間の連絡用
どのケータイキャリアも家族グループ間の通話を原則無料としている。例えば、子どもとの連絡用だけで使いたい場合や、子どもに持たせたい場合は、旧プランの方が維持費を低くおさえることができる。

・通話よりもデータを多く使う
これはLINEなどのチャットやタブレットなどを多用する人が当てはまる。こうしたユーザーは、通話も必要だけれども、データ通信を多く使うユーザーだからだ。

例えば、NTTドコモの新旧プランで比べてみよう。
NTTドコモ 旧プラン
タイプXiにねん 743円
spモード 300円
Xiパケ・ホーダイ フラット 5,700円(7Gバイトまで利用可)
合計 6,743円(データ通信7Gバイトまで)

NTTドコモ 新プラン
カケ・ホーダイプラン 2,700円
spモード 300円
データMパック 5,000円(5Gバイトまで利用可)
合計 8,000円(データ通信5Gバイトまで)

新プランにすることで確かに通話し放題になるのだが、維持費は毎月1,247円(年間約1万5000円!)も高くなる上に、高速通信できるデータ量は2Gバイト減ってしまう。
したがって、この場合も旧プランのほうがメリットは多くなる。

したがって、KDDI以外で上記に該当する人で、これから新機種を契約するという人は、8月中に契約することがタイムリミットになるのだ。

●9月になったらもうダメじゃん?
実は、ダメじゃない。

9月以降になると、割安な旧料金プランは契約できなくなってしまうが、対処方法はある!

・フィーチャーフォンを契約する
実はあまり知られていないが旧プランの受付が終了するのはスマートフォンのみということ。

フィーチャーフォン(ガラケー)では9月以降も割安な780円ないし980円のプランを新規契約することができる。
最低維持費で番号を持ちたい、家族間の連絡用に使いたい場合、フィーチャーフォンの契約を検討してもよいだろう。

ただ注意点もある。
端末持ち込みでフィーチャーフォンの契約 のみ をする場合、ドコモでは割高なベーシックプランとなってしまう。

・格安SIMにMNPしてしまう
通話よりもデータを多く使うという人は、いっそ格安SIM(MVNO)にMNP(同じ番号で会社変更)をしてしまうのも手だ。最近では格安SIMでも音声プランが用意される場合が多く、その際MNPを受け入れている。

例えば大手ケータイ各社の新料金プランでは5Gバイトまで使えるプランでトータル約8,000円になるのに対し、格安SIMでは7Gバイトまで利用できて4,690円(BIGLOBE LTE・3Gの場合)、電話も090/080番号で通話ができる。
ただ、この方法は、ケータイキャリアのように様々な場所にキャリアショップがあるわけではないのでサポート面に不安が残る。


格安SIMでは電話ができる契約でも大手ケータイキャリアよりも割安に設定している
(画像はBIGLOBE LTE・3Gの料金詳細ページより)


・KDDIにしてみる
どうしてもスマートフォンがいい!格安SIMではなくて大手ケータイキャリアがいい!という人は、KDDIを検討してみるのも選択肢の一つだ。
現状(7月4日現在)9月以降も旧プランの受付を継続するのはKDDIだけである。しかしながら、KDDIも、いつかは旧プランの受付を終了する可能性があることは、理解と注意をしていただきたい。


上記のように9月以降でも、いくつか対処方法は存在するものの、どうしても「スマートフォンではない」「格安SIMにMNPする必要がある」など、手間や制約がある。
したがって、旧プランがいいなという人は、できるならば8月中に契約しておこう。

当然ながら先に契約してしまえば、9月以降も旧プランのまま利用できる。

※記事中の金額は税別です


布施 繁樹