ロマンスカーにファンレターを書く
僕は生まれて一度もファンレターを書いたことがない。
これまで好きな人はいっぱいいたが、なぜかファンレターを書こうとは思わなかった。好きな人を一方的に見ることしかできなかった。
一回だけ、大好きな佐野元春さんにお手紙を書いたことがあるが、それはあくまでお礼を表すため。運良くお会いすることができて、ギターにサインまで頂いたので感謝の気持ちを便せんに綴った。たしか10枚くらい書いたと思う。

あくまでお手紙
そう考えると、僕の人生も多少さびしい気がして来た。
松田聖子さん、内田有紀さん、高岡早紀さん、井上真央さん、好きな人はいっぱいいた。男が男に書いてもいいだろう。大洋ホエールズの選手、エレファントカシマシ、スピッツ、サニーデイサービス…。書こうと思えばいくらでも書けたと思う。
人生は二種類に分けることができる。
ファンレターを書いたことのある人生と、書いたことのない人生…。

書いたことのない人生
でも、今からでも遅くはない。
36歳にして初めてのファンレターを書いてみようと思う。
誰に書こうかいろいろ考えたが、表題通りロマンスカーに書くことにした。詳しく言うと、小田急ロマンスカーVSEだ。
今さら本物の人に書くとなると腰が引ける。
でも存在しない人に書いても仕方がない。
そこでふと思いついたのが、小田急ロマンスカーVSEだった。
本当にファンなのだから書けると思った。
それでは初めてのファンレター、書いてみます。

小田急ロマンスカーVSEさま
はじめまして。ダーリンハニー吉川と申します。
突然ですが、僕は今までファンレターというものを
一度も書いたことがありません。
なんだかそれも少しさびしい人生のような気もしましたので、
おもいきってあなたに送ることにしました。
はじめてのファンレターが車輛というのも変な話ですが、
僕はとにかくあなたのファンなのです。
僕は2歳のときに鉄道を好きになりました。
橋の上から小田急線を眺めていたら、いつの間にか虜になっていたのです。
普通、準急、急行、そしてロマンスカー。車種も豊富で飽きませんでした。
当時はあなたの大先輩3000形SE車、3100形NSEもバリバリの現役でした。
ヒーローが走っているみたいでカッコよかったです。
時は経ち、僕が小さかった頃のヒーローはみな引退してしまいました。
しかし2005年、そのスターのオーラを一手に受け継いだ車輛が登場しました。
それがVSEさん、あなただったのです。
見晴らしのよい展望席はもちろん、大きな円弧を描くボールト天井、
景色が見やすいようにつけた座席の5度の角度、連接台車ND-735、
車体傾斜制御、アンクルチルトリクライニング機構、4人掛けサルーン、
空気駆動式の片引き式プラグドア、シートデリバリーサービス、
そしてオレンジバーミリオン・ホワイト・グレーの色味!
どれもが素晴らしく、スマートで風格がありました。
デビューしてから、もうすぐ10年が経ちますね。
でもあなたはまったく古びたそぶりを見せません。
本当にすごいことだなと思います。
これからもどうぞ健康に気をつけて走り続けてください。
(全般検査や重要部検査などがあるので大丈夫ですよね!)
それではこれからも僕を新宿へ、町田へ、小田原へ、
そして箱根湯本へと運んでください。
ずっとずっと応援しています!
ダーリンハニー吉川正洋
ふー。
ひとまず僕も「ファンレターを書いた人生」チームの仲間入りだ。
これだったらいくらでも書ける!
さて、これ、どこに出せばいいのかな?
この記事の元ブログ: ロマンスカーにファンレターを書く